中学生デート3(ノーパンデート)-5
「なにって?聞きたいやろ♪」
真奈美は一人芝居を続けながら、真希の隣の個室に入ると、敢えて乱暴に扉を閉めた。
バタンッ!
「ひっ!」
突然の乱入者が立てた大きな音に、絶頂寸前の真希の指の動きがピタリと止まった。
薄い仕切りの向こうで息を飲む気配を感じた真奈美は、笑いを堪えながら続けた。
「まあ聞き。この前駅のトイレ入ったらな、隣から変な声が聞こえてきたんや……なんの声かって?それが傑作やねん。アレの声やったんや……そうそう、あたしの好きなやつ。って、ちゃうっちゅうねん。あんたの好きなやつやんか……そうや、隣の子な、駅のトイレでオナニーしててんで♪」
仕切りの向こうの声に真希はドキリとした。
「ほんでな、あたし、仕切りの上からそれを動画に撮ったってん……それがやな、その子、オメコ弄るのに一所懸命で全然気いつかへんねん。笑けるやろ」
電話の内容に驚き、真希は慌てて仕切りの上に視線を向けた。しかし、もちろん、そこにレンズがなく、真希はホッと息を洩らした。
「その動画をな、オナニーが終わって出てきた子に見せたったんや。『ネットに流したろ』言うてな。そしたらどうしたと思う?……当たりや!ええ小遣いになったわ」
(マジ…)
「ん?そう言うたら、さっき隣から変な声聞こえてたな」
ドキリ
「智子と話してる場合ちゃうわ。また小遣いになるかもしれへんから切るで。また後でな」
真奈美が話終えた途端、隣の個室から激しくトイレットペーパーを巻き取る音が聞こえてきた。一拍後、水を流す音と同時に扉を開けて、真希が慌てて個室から出て行く様子が窺えた。
女子トイレの外で聞き耳を立てていた潤は、真希が出てくる気配を感じて数歩後ずさった。
その直後、恐いものを見たような顔をした真希が、扉から飛び出してきた。
「真希ちゃん!」
真希の秘密を知った潤は、弛みガチな表情を抑えて、心配そうに真希に声を掛けた。
「潤くん!」
真希は目を見開いた。周囲の視線、愛液の始末、オナニー、盗撮者の侵入、次々と神経を使っていた真希は、自分でも驚くほど潤の存在が頭から抜け落ちていた。
慌ててスカートの裾を押さえた真希は、ばつの悪い顔をした。
「ごめんな。オレが早く迎えに行ったから、オシッコする時間がなかったんだよな」
ノーパンの様子を楽しみたい潤は、真希に助け船を出した。
「えっ?ええ…、ご、ごめんなさい…我慢できなくて…」
真希は潤の言葉を受け入れ、消え入りそうな声で謝った。
「でも真希ちゃん、そのブラジャーは直した方がいいよ」
潤は笑いを堪えながら、真希の不自然な胸元を指差した。
「えっ?」
潤の指に釣られてって視線を下げた真希は、自分の胸の状態に「ヒッ!」と息を飲んだ。
ブラウスの中でブラジャーがずれ上がり、夏服の薄い布地に直接触れた乳首が、さっきまでの興奮の証を透かして示していた。
「きゃああああ」
胸元を押さえた真希は、再び女子トイレに駆け込んだ。
個室を出て様子を窺っていた真奈美は、慌てて個室に戻った。
その真奈美の姿は真希の視界に入ったが、それが真奈美だと認識する余裕はなかった。
(ふう、ばれなかったみたいね。でも、真希、ファインプレーよ♪)
ほっと安堵した真奈美は、真希が潤に乳首のサービスをしたことに喜んでいた。
しかし、醜態を晒した真希はそれどころではなかった。
「ううっ…、なんて言ったらいいの…」
デート中にオナニーをし、その挙げ句にこの始末だ。落ち込んだ真希は、恥ずかしさに涙を流しながら胸元を直した。