第41話 『玩具で遊ぶ』-3
「そろそろ奥も舐めてもらうね?」
というと、ミチッ、55番は僅かに浮かせていた股間を躊躇なく顔にのせた。 そのまま容赦なく体重をかけ、股間と顔が密着する。 膣の割れ目が口と鼻の両方を覆い、太腿が両頬を外から締める。
「むぶっ……んぶふっ!?」
気道が柔肉に塞がれて、これでは呼吸もままならない。 29番は仰向けのままもがいたが、55番は意に介さず、一層股間を圧着させた。 そのまま暴れる29番を押さえつつ、器用に屈んで耳元に囁く。
「落ち着いて。 おまんこの中にも空気はあるわ。 外から空気を吸おうとするから苦しいの。 おまんこの中で息をするのよ。 ちゃんとおまんこでビッチリしあげてあげるから、試しに中で息してみて」
「……ぶっ……ぶふっ……すぶっ、すぶぅ、すぶふぅ」
「そう。 その調子で頑張って。 それなりに息はできるんだから」
「すふっ、すぶっ、すふっ、すぶっ……」
隙間なくへばりついた膣と鼻の継ぎ目から、濁った鼻息の音が漏れる。 と、それまでもがいていた29番が大人しくなった。 胸が規則正しく上下している。
「あんっ、鼻息が奥にあたっていい気持ち……♪」
29番が静かになったところで、55番は挟んだ股に力をこめ、少しでも舌を置くに伸ばさせるべく、膣と顔とを一掃密着させる。 彼女は、先輩が自分にやってきたことを、29番相手に真似ていた。
「だけど舌がいまいち温いかなぁ。 もうちょっとどうにかしなさいよ。 つぼマンコの中まで舐めろなんていわないから、せめて入口くらい届かせてよね」
鼻先と膣を、グリグリ、ミシミシ、軋むまで力を籠めて擦りつける55番。
「ぶちゅっ……れろ……ぶちゅっ……れる……ちゅばっ、むちゅっ、ぬちゅっ」
29番は、顔を割れるほどに挟まれながら、与えられた指示に従うべく一生懸命舌を伸ばした。 舌先を窄め、たっぷりと唾を眩し、陰唇を力づくでかき分ける。 そのまま舌を丸めて突き刺しておいて、襞ごと汁ごとほじり、舐める。 55番が時折喘ぎながら腰を使う間中、顔を股間に密着させたまま、29番は舐め続けた。 55番が気持ちよさそうに、ブビッ、ブビビッ、勢いよく29番の顔に放屁した際も、匂いに咽せつつ舌を離すことはしなかった。
やがて股間に得心がいったところで、
「ケツマンコも綺麗にしてね」
55番が向きを変える。 尻を29番の顔に向けると、やはり一切の仮借なしに、割れ目でもって顔を覆った。
「んっ……んちゅっ……」
膣で慣れたこともあり、29番はスムーズに肛門に口づける。 窄めた唇で灰色の蕾に吸い付くと、ブチュッ、舌先を狭い肛門にねじ込んで、そのまま内壁をほじり、舐める。
「んっ……! そこ……んくっんっ!」
性感を刺激され、55番が尻に体重をかけ、全力でグリグリ押しつけた。 29番としては、尻と床とで頭を圧搾される格好だ。 当然割れ目で鼻も覆われ、新鮮な空気は埒の外。 ただ、先ほど同様、全力で吸えば尻の穴に溜まった空気でもって酸素の補充は可能である。 生暖かく、そして生臭い、最低の匂い――それでも29番は鼻孔を拡げ、肛門から空気を肺腑に流し込む。
「すふぅ……つぶっ、ぶちゅっ……すぶぅ……ぺろっ、れろっ……すふぅ……ぶちゅちゅ、ぶっちゅう……」
舌先でほじっては息を吸い込み、息を吐いては舌でえぐる。
「んっ……あっ……あぁん……♪」
「すぶっ、ぺろっ、ぶちゅっ、ぶふっ……」
全体重が乗った尻に圧し潰される寸前での、29番による必死の奉仕。 55番の肛門がふやけ、皺がゆるゆるになるまで続くのだった。
こうして29番を『舐め犬』にした55番は、午前一杯舌による奉仕を愉しんだ。 『仰向けにした29番に跨る』体勢だけに留まらない。 『椅子奉仕』では、彼女は椅子に座り、正座して両手をついた29番の顔を股間にもってくる。 両手を足で踏みつけて、顔を股で挟んでおいて、顔をつかって膣を舐めさせる。 自分は読書なり休憩なりしつつ、股間で甘い刺激を愉しもうという姿勢だ。 『寝台奉仕』では、29番をベッドに横に慣らせて肉布団にし、その上に自分が横になる。 脇なり足なり舐めさせながら、全身リラックスする乙な試みだ。 或は『便座奉仕』といって、正座した上で背中を反らして両手を後ろにつかせ、顔を真上に向けさせる。 そうしておいて上を向いた顔に跨り、思いきり放屁、その上で小も大も排泄だ。 普段使用が厳しいトイレに代わり、彼女たちはほぼ毎日先輩の排泄物を味わってきた。 ブリッ、ブリッ、ブリブリブリ……ゴクッ、ゴクン、ゴクッ、ゴクリ……呑みやすいよう、また部屋が汚されないよう、勢いを調節するくらいは配慮する。 せっかく立場が逆になったのだから、排泄面でも楽をしたとして、55番に罰が当たることはないだろう。
一応『あんまり酷なことはしない』『将来立場が逆になるかもしれないから、手心を加える』と29番に告げたが、あれは55番の本心ではなかった。 リップサービスの類、いわば、万が一に備えての保険に過ぎない。 せっかく誰かに命令するという貴重な機会を得たのだから、思う存分活用するに決まっている。
午後はどうしてあげようかな――最後の一欠けらまで大便を頬張り、胃袋に嚥下し、その上で肛門にこびりついた宿便を啜らされている憐れな29番を見下ろす。 胸の内で組みあげる楽しい計画と肛門の快感にときめきながら、身も心もスッキリする55番なのだった。