デートのコーデ-5
昨晩、共に絶頂を迎えた後、部屋を出ていく真奈美に釘を刺すのを真希は忘れなかった。しかし、幾ら釘を刺されようと、真奈美の真希に対する対応は一貫として変わらなかった。
真希を淫らにし、楽しい母娘の関係を築く。これを成し遂げ、そしてその先には…。
真奈美はしばらく前から、真希とのことではなく、そちらの方の準備を始めていた。
真希が潤との関係に気づいたことで、その順序は違ったが、真奈美の願いは一気に進みそうな予感がした。
「今日はデートでしょ。セックスするなら家を使っていいよ。ほら、ラブホ代もバカにならないし、お父さんも夜までいないから、家の中のどこを使ってもいいのよ」
真希の声を無視して真奈美が提案した。
「しないしっ、家にも呼ばないっ!今日は中学生らしく映画を見てから、ショッピングモールでブラブラするのっ!」
真希はきっぱりと言い切った。
「あらそうなの…」
昨日よりも頑なな態度に、真希の初デートの意気込みを感じた。さすがの真奈美もこの状況に手詰まりを感じた。
昨日のように潤が一緒だったり、割れ目の中に精液がまみれていれば、真希のハードルを下げることができる。しかし、赤くなった乳房や、ただのオナニー披露だけでは、今朝の真希が堕ちるとは思えなかった。
ここはもう一工夫必要だった。
「シャワー浴びるから、絶対に覗かないでよ。オナ…、変なことするつもりもないから覗いても無駄だからね」
渡りに船の真希の言葉に、真奈美の目が妖しく輝いた。
(うふふ、覗いてる暇なんてないわ)
真希が浴室に入ると、真奈美は真希の部屋へと急いだ。目的の物をかき集めると、念のために自分の寝室にも向かった。脱衣室でその準備を済ました真奈美は、ようやく落ち着いてソファーに座って紅茶を飲んだ。
「ふう、楽しい日になりそうね」
しばらくして、浴室から真奈美を呼ぶ声が聞こえてきた。真希がなにを言ってるのかはわかっていた。浴室に向かう真奈美の顔は、卑猥な笑みを浮かべていた。
「どうしたの?」
真奈美はなにかを探す真希に声をかけた。
「お母さん、あたしの替えの下着見なかった?ここに置いてたんだけど」
「あっ、あれって替えの下着だったの?ごめん、洗濯機に入れちゃった」
「うそでしょ。一番のお気に入りなのよ」
裸体にバスタオルを巻く真希の横で、下着を容れた洗濯機がグルグル回っていた。
「ごめんね」
「もうっ!そそっかしいんだから!まあいいか。他の穿けばいいし」
上機嫌の真希はこの次点までは寛大だった。真奈美の次の言葉を聞くまでは。
「ごめんね。うっかりして他の下着も洗濯機の中なの」
謝った真奈美は、心の中で舌を出した。
「なんだとー!」
真希は目を剥いた。
「だって昨日タンスを見たときに、そろそろ洗わなきゃって思ったんだもん」
湿気の多い家だった。真奈美はときどき、タンスの中の衣服を、一斉に洗濯するようにしていた。なので自分の行為に不自然はないと開き直ることができるのだ。
昨日の夜。行為が終わってから、真希がオナニーのネタを隠してないかと、タンスの中を物色したことが、ここにきて役にたった。
「そ、そんな…」
真希の肩が、がっくりと落ちたが、直ぐに切り替えることにした。
「じゃ、じゃあお母さんの下着でいいから貸してくれない」
真奈美の下着の中に、そこそこ可愛い物があることを真希は幸いに思った。
「残念。それも全部洗濯機の中よ。あたしの今穿いてるヤツでよかったら貸そうか」
真奈美はスカートを捲り上げた。
「な、なによ、この下着…」
真希が驚くのも無理はなかった。その下着はほとんど紐で構成されていて、割れ目に食い込んだ紐の存在が見えなかったからだ。
「うふふ、可愛いでしょ。使う?毛の薄い真希ならよく似合うと思うよ」
矢野に強制され、なにかの乱交パーティのときに嫌々穿かされた下着だった。始末屋の真奈美は、捨てずにいてよかったと思いながら、穿き換えてたのだ。