ハンマークラヴィーア-2
君はいつだって僕を受け入れてくれたから
二人でいればどんな時だって幸福に包まれる
でも、ともに生きていく事はそう簡単ではなかったんだ
一日でも君を忘れたら、なかなか共鳴できないもんね
他の人を好きになったりもしたよ
でも君に触れる事が僕の癒しになるから…
そう信じていたから
なのにどうして?
どうして人前では僕と共鳴してくれないの?
僕のために鳴いてくれないの?
僕の事拒絶してる?
それとも二人の愛を他人に見られるのがイヤなの?
気がつけば僕の目に涙が溢れ、君の姿が霞んで見える
なんだ…君も泣いているの?
なんで?
…そっか
僕はまだ知り尽してなかったんだね…君の事
それに…愛は人に見せる必要なんて無い
『ごめん』
そう呟いて僕は君の大きな瞼を両手でそっと閉じた