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熱闘!全裸体育祭
【教師 官能小説】

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第29話 『ペナルティ授業、国語と音楽』-2

 ……。


 3限目、14号はまだモニター室にいる。 今日は時間割変更があり、14号は午前中ずっとフリーだった。 眺めているのは、音楽室に備えられたCCカメラ。 1組と3組の合同授業である。 

 火曜3限、音楽。 D棟音楽教室にて。 全裸の3組生徒たちは、それぞれが椅子をを取っ払った机に両手をつき、頭をさげる。 無防備な尻を背後に晒す少女たちは、唇を結び、目をギュッと瞑って来るべき衝撃に備えていた。 3組生徒たちのすぐ後ろには、木製の『軟式野球バット』を構えた1組生徒がそれぞれ立っていて、肩幅より僅かに開いたスタンスにバットを構えている。

 ぼんやり映像を眺めていた14号に、音楽担当の教員の声がモニターから聞こえた。

「いいかい、連弾っていうのは間髪入れずに次の音がくるから美しいんだな。 前の音に自分の音を半分被せて、残り半分に次の音が被されば、どんな音でも無限に幅がでる。 そのくせ、でかい一音を引っ張ったんじゃない。 それぞれの音に粒があって、それでも1つの音に集約できてるんだ。 つまり、連弾っていうのは音楽に無限の可能性を与えてくれる、簡単なくせにとんでもないテクニックなんだよ」

 担当教官が色々喋っているが、そんなことは誰も聞いていなかった。 結局のところこれから何が起こるのか――音楽に素人な14号でもすぐ分かるし、生徒達も同様だろう。 

「尻を叩く音にも連弾はある。 音の魂は宿ってる。 右から左へ、順番に、それぞれの粒を大切にしつつ、絶対に音が途切れないように……渾身の尻(ケツ)バットを聞かせてもらう。 あ、そうそう、尻を叩く音以外は厳禁だぞ。 どんなに連弾が上手くいっても、別の音が混じっちゃあお終いだ。 濁った音が有効な場合はもちろんあるが、今は澄んだ部分を聞かせて欲しいんだ。 一度でも成功すれば、残りは約束通り自習にしてあげるから、気合いれて一度で決めような」

 音楽担当が口許に指を中てた。 『静かにしろ』の合図だ。 コクリ、無言で1組生徒たちが頷く。 と、両腕を一気にあげて、指揮棒なしに振り下ろし、教室の一番右にいた生徒を指した。 構えるは50番、2組で最も成績優秀な少女だ。

 バシィッ。

 振りかぶったバットを容赦なく振り抜く。 まともに尻で受け止めてしまい、ガタッ、3組生徒は机ごと前につんのめった。 連続して、

 バシィッ、バシィッ。

 2人目、3人目の尻バットが唸るも、

「すとっぷすとっぷ、すとぉーっぷ」

 両腕を交差させてバッテンを作った音楽担当が、連弾をあっさり遮った。 

「ダメじゃないか。 尻バットだけで連弾をするんだから、ちゃんと尻で全部を受けとめなくっちゃあ。 机の音は余計だよ、もう。 最初からもう一度、やり直し」

 シーン……再度全員を静かにさせる。 無言でバットを構える1組生たち。 音楽担当が再び両腕を掲げ、ビュッ、振り下ろしながら尻バットを促した。

 バシィッ。

「……ッ!」

 歯を食いしばり、全力の尻バットを受けとめる1人目の3組生。 既に青地になった尻、全く同じ場所に容赦ない2発目がやってきた。 それでも全身に気力を籠め、机ごと踏ん張り、見事微動だにせず受けとめる。 喰いしばった口からは微かな嗚咽すら零(こぼ)さなかった。

 バシィッ、バシィッ、バシィッ……。

 音と音の切れ目なく無事に4人目まで尻バットが決まる。 ところが5人目で、

 バシィッ。

「か……はっ……!」

 尾骶骨だろうか、肉が薄い場所を打ってしまった。 叩かれた方は堪らない、背中を反らし、口をパクパクさせて喘いでしまう。 そしてその僅かな悲鳴が、

「だぁかぁらぁ、声はダメっつってんでしょぉが……ストップ。 やり直し」

 音楽担当を苛立たせる。 やり直し、と聞いて全員が身体を強張らせた。 とりわけ表情が真っ青で、半泣きになっているのが右端の3組生だ。 彼女は、連弾が右端から始まる都合、毎回尻を叩かれていた。 左端の生徒が未だ一度も叩かれていない一方、彼女は既に3発、しかも全力のスイングでぶたれているわけだ。



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