或るデート-2
2.
欲しい、芳雄が欲しい。
10年の孤閨を経て、初老とも言える歳になった。
想いとは裏腹に、若し芳雄に求められても芳雄のモノをスムースに受け入れられるかどうか?
肉体を開くことには、少なからぬ躊躇いがあった。
ズボンの上から、芳雄のモノに手を添えた。
それは生地をむっくりと突き上げて、当てた掌に熱気が伝わってくる。
紀子は、ズボンのファスナーを引いた。
気配を察して、芳雄はベルトを緩めてズボンを下げた。
「吸わせて下さい」
口をついて出た言葉に、自分で驚いた。
夫のモノさえ口にしたことはない。寂しさを忘れようと、折に触れて読んだ官能小説のフェラやクンニの場面が、脳裏に浮かぶ。
ズリ下げたズボンの下から男根がそそり立ち、その先端の亀頭が鰓を張って、ゆらゆらと揺れている。
(このまま分かれたら、この人はきっと他の女のところに行ってしまう)
それは初めて口にした感触だった。
口に入れると、それは思ったよりボリュームがあった。
歯を当てないように気をつけながら、唇で咥え、肉棒を扱いた。
小説の主人公になった気分だ。
割れ目を擦る芳雄の指先に、いよいよ力がこもった。
「紀子、いいよ、とてもいい」
亀頭と肉棒は、さらにボリュームを増して、口に満ちた。
うぐぅ!うぐぅ!うぐぅ!うぐぅ!
「紀子〜いいよ〜イイよ〜〜あああぁ!!イイッ〜のりこッ」
肉棒がぶわっと太さを増し、雁首の鰓がくわっと開いて口に溢れた。一瞬の間をおいて、生温い液体が、喉に走り込む。
「うぐっ〜うぅ〜〜」
芳雄の指が、滲み出た愛液で濡れた生地をなぞって、割れ目を押し割った。
「うぐっ〜〜〜」
クリトリスに湧いた電流は、恥骨を震わせ、下腹から乳房へと広がった。
口の中の芳雄はビクビクと震えながら、さらに愛液を放つ。
(芳雄がイッタ!!!)
隠微な想いが紀子の子宮を震わせた。
口に溢れる芳雄の愛液を飲み下す。喉を通った精液は子宮に流れ込む。今や、紀子の喉は子宮に繋がっている。子種を受けた子宮が、悦びに震えた。
(イクうっ)
股間でクリトリスを弄る芳雄の手を、挟んだ内股で絞り上げる。割れ目の指先が、さらに押し込まれた。
紀子は、亀頭を咥えたまま、腰を突き上げて絶頂した。