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真っ赤なリース
【スポーツ 官能小説】

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第4章 過信が生んだ落とし穴-6

県警本部に戻りパソコンを分析室に持ち込み調査を依頼してから保護されている女性に聞き込みを始めた朱音。まだ恐怖心から逃れられていない女性らを気遣いながら少しずつ事情聴取を行なった。

時間は朝の8時になった。事情聴取も一段落した事で一時間の休憩を貰った。朱音は自販機でブラックコーヒーを買い目を覚ましながら反省の念にかられていた。

「立花、お前昨夜やらかしたみたいだな?へへへ」
朱音の失態を嬉しそうに冷やかす刑事は金前市に張り込みに行き、ろくに捜査もせずに、挙句デリヘル遊びをしていた守谷と言う刑事であった。朱音は反論もせずに無視する事にした。
「勝手に張り込みをした挙句、レイプされそうになったんだってなー。あーあ、お前が男の下敷きになって泣きそうになってる姿、見て見たかったよ。」
「…」
朱音はグッと堪える。濃いブラックコーヒーの味がまるで水のように感じる。
「まー、知らず知らずのうちに女だからって守られてる事が多いんだよ。これからは調子に乗るなってゆー警告なんじゃないのか?ハハハ!」
気分良さげに笑いながら守谷は立ち去って行った。悔しくて体が震えてきた朱音。きっと周りの男性刑事はみんなそう思っているのであろう、そう思うといたたまれなくなり、朱音は休憩を外でとる事にした。

県警本部から出るまでの間、自分の失態を嘲笑うような言葉の幻聴をすれ違う署員全員から聞いたような気がして頭がおかしくなりそうになる。朱音は県警本部から出ると足早に遠ざかって行った。通勤する人達にも嘲笑われているような幻覚に陥る朱音。全ての幻覚幻聴を振り払うには、やはり澤田と小森をこの手で早く捕まえる事だと強く感じた。

「絶対に捕まえて雑音を消し去るしかないわ…。私のせいで島田さんも一課長も迷惑を被ってしまう。その責任は絶対取らなきゃいけない…。」
そう強く感じながら、とにかく県警本部から遠ざかろうと真っ直ぐに前に歩き進んでいたのであった。


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