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真っ赤なリース
【スポーツ 官能小説】

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第4章 過信が生んだ落とし穴-3

愚弄された事よりも強姦されずに済んだ安心感の方が大きかった。朱音はすぐさまボタンの弾け飛んだシャツの胸元を隠す。
「警察だ!開けなさい!!」
ドアを叩きながら大声を出す警官の声が聞こえる。朱音はまだ動揺する気持ちを抑え着衣を正しながら立ち上がりドアの方へと向かう。

「い、今開けます!」
朱音が鍵を開けると交番の警官の姿が見えた。
「あ、立花刑事!」
以前張り込みや聞き込みに来た時に何度か交番に寄った為に顔と名前を覚えていたようだ。
「金髪の男が裏口から逃げました。もう1人の男が女を連れて先に車で逃走してます。金髪の男は先に逃げた男て落ち合うようなのでまだ付近にいると思われます。支給緊急配備を敷いて下さい!」
「わ、分かりました。」
「彼らは私が睨んでいた通り連続強姦強盗殺人事件の犯人だと思われます。急いで!」
「は、はい!」
警官は県警本部にすぐに電話を入れた。何故自分で言わなかったかと言うと、それは時間外の勝手な捜査をしていたからだ。自分のした事は不法侵入の疑いがある。よって自分が通報すると色々咎められてしまうはずだ。だがまずは犯人確保が重要だ。だから自分ではなく警官の通報の方が早く県警本部が動いてくれると判断したからであった。咎められるのは犯人を確保した後でも遅くはない、そう判断した。

朱音は警官を残し二階に上がってみた。中は事務所っぽいがガランとしていた。ただ使用感はある。おそらくここに先程逃げ出した女性らが監禁されていたのだろう。そして朱音は三階に上がって行った。

そこは男らが住んでいたであろう居住スペースになっていた。パソコンは電源がつけられたまま放置されていた。きっとこのパソコンに重要な物が残されているはずだ。朱音はパソコンを調べる事にした。

まずパソコンのデスクトップ画面を見た朱音だが、いきなり信じられない物が目に入る。
「な、何なの…このパソコン…」
手掛かりを探す必要がなかった。多くのショートカットに日付と女性の名前が記されていたからだ。恐らくキャバ嬢狩りの情報がその中に入っているのだろう。朱音はまず日付の一番古い2016年6月25日 ハーレムナイト瑞樹と記されたフォルダをクリックして開いた。

「!?」
朱音の目には無数の画像が飛び込んで来た。瑞樹と言うであろう女性の盗撮風写真から始まり、最後は殺害された写真で終わっていた。一連の犯行の全てを写真に収めていた。強姦され痛々しい女性の写真を見ると胸が苦しくなり気分が悪くなった。そして命を奪われた後の亡骸の写真には自然と涙が溢れた。こんな写真を残し笑っているであろう犯人の人間性を疑わずにはいられなかった。

次にエクセルファイルを開く。そこには女性の情報がスリーサイズまで記されており、そしてスタイル、胸の揉み心地、セックス時の気持ち良さなどの評価項目に五段階で評価されていた。この瑞樹と言う女性の評価は2。金を奪われ、強姦され、殺害され、挙句の低評価をつけられたこの女性の尊厳を考えると怒りが込み上げて来た。奪われた金額は日当であろう15万であった。20日出勤でも月収300万程と推定されるが金額の評価は3。と言う事は犯人はもっと日当の高い女性も数多く狙ってきたと言う事だ。瑞樹はデスクトップにあるショートカットを全て開いてチェックした。


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