いつだって-4
折角意を決して電話を掛けたのに留守とは。
「そっか、バイト。」
丁度この時間帯彼女は運送業に勤しんでる頃だ。
「……。」
そんな事も知らずに一人で勝手に勇気を振り絞って。
「バカみたい…。」
「若葉、ちゃん。」
思わずこぼれた言葉。
するとそんな私を見かねてギュと包み込むように抱きしめる彼。
「巴ちゃん、巴ちゃん!」
電話しても出ない、その事実が余計に彼女との距離を遠ざける。
「大丈夫、大丈夫だよ!…どんな時いつだって僕は傍に居るから。」
「風馬君…。」
涙が出そう、そんな私の顔を見て何かを決意したかのように立ち上がる。
風馬君?