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真っ赤なリース
【スポーツ 官能小説】

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第3章 刑事魂-8

(くくく…この田舎の小娘があんなに目を輝かせやがって。お前なんかが東京で通用する訳がないだろう。せいぜいピンサロの人気嬢止まりだ。お前の価値なんて東京に出れば1億どころか何十万レベルの並みの女だ。田舎でチヤホヤされて勘違いしやがって。馬鹿な女だ。)
アタッシュケースが閉められてもまだ瞳に札束を浮かばせる美弥妃を見ながら澤田はそう思った。

朱音が始めて桜町に聞き込みに来た時、キャバ嬢狩りの情報を与えた澤田こそ今回の千城県で起きている連続強盗強姦殺人事件の犯人なのであった。それまで何の障害もなく犯行を重ねて来た。しかし次第にそれが物足りなさを感じていた。そんな時に警察が聞き込みに来た。澤田は飽きていた犯行に刺激を求めわざと朱音にキャバ嬢狩りの情報を与え、自らの犯行にスリルを与えたのであった。警察の目を交わし重ねる犯行には新たな興奮を覚えた。しかし直感的に立花朱音と言う刑事は自分にとって脅威になりそうな予感を感じ、予定よりも早く千城での犯行を切り上げ別の場所での犯行に切り替えようとしているところだ。

今回も自分の店に入った時点ですぐに犯行に及んでも良かったところを、会えて勘違い女を一度舞い上がらせてからの絶望を与えるべく夢のような話を美弥妃に吹聴させ喜ばせた。きっと東京での輝かしい未来を思い描いているであろう美弥妃を一気に奈落の底へ突き落とし絶望の瞳を見つめながら絞殺するつもりである澤田は、美弥妃の心情を想像すると早くも興奮して来てしまった。片田舎とは言え人気ナンバー1のキャバ嬢が殺害されたとなれば少なからず話題になるだろう。必死に警察が捜査する姿を遠く離れた場所で高見の現物をして楽しむ、それが澤田の計画であった。

もう演技は終わった。後は目の前の哀れな田舎のクィーンを犯して殺害するだけだ。ついでに金も奪う。澤田は小森と目を合わせると厭らしい笑みを浮かべ合い小さく頷いた。

「では契約書をお持ちします。大金が動くので契約書を良く読んでいただきましてから、宜しければサインを。」
「ええ。分かったわ。」
脚を組み上から目線でそう言った。
「では少々お待ち下さい。」
そう言って澤田と小森は退出して行った。

2人が出て行った事を確認すると美弥妃はアタッシュケースに手を伸ばし、開けた。大量の札束に再会を果たし顔が綻ぶ。
「キャハッ!全部本物♪凄ぉい。東京かぁ…。そうよね、私はこんなチンケな街で生きる女じゃないわ。ようやく居るべきとこに行くってゆーか♪フフフ、最高♪」
そう舞い上がる美弥妃の姿を監視カメラを見ながら大笑いする澤田と小森の姿があった。

「さて、あの危険そうな女刑事に目をつけられる前にあの馬鹿女をあの世に送ってさっさとトンズラするか!」
「ああ。」
2人にとって女が絶望する顔を見るのは最高のエンターテイメントだ。自分らの作り出す最高のショーの幕を上げるべく腰を上げた2人であった。


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