宴 〜絆〜-8
「お兄様……」
「真矢」
芳樹の頭の中で、胤真の言葉が繰り返される。
『もっと調教して、大切にしてやれよ』
「真矢……僕は、いい主人になれるかな?」
見せられた智佳の恥態が、芳樹から自信を奪っていた。
胤真の行為全てに、智佳は悦んでいたのだ。
……もしも自分が真矢にすれば、拒絶されそうな行為まで。
「はい」
迷う事なく、真矢はうなずいく。
「真矢にとってはお兄様が最高です!」
「そうか……」
芳樹は蝋燭に火を点け、熱い蝋を真矢の体に垂らした。
「きゃうっ!!」
びくっ!と真矢の体に痙攣が走る。
「お兄様っあ……」
「熱くて、気持ち良いんだろ?」
芳樹は再び、熱い蝋を垂らす。
「あうっあっ!!」
真矢は飛び跳ね、芳樹は笑みを浮かべた。
「お兄様ッ!お願い、お兄様を感じさせて……!」
真矢がそう、哀願する。
「胤真さんの縄なんかじゃなくて、お兄様のおチ〇ポが欲しいの……」
芳樹は喉を鳴らす。
「真矢……」
芳樹は縄の結び目を見つけると、ばらばらと縄を解いた。
「真矢……お前は一生、一生僕のものだからな!」
叫びながら、荒々しく真矢の中へ身を沈める。
「ッ−−−!!!」
真矢は、華奢な肢体を踊らせた。
「いいぞ智佳……んっ、くふうっ……!」
胤真が漏らす悦楽の声が純粋に嬉しくて、智佳は肉棒を必死になって舐めしゃぶっていた。
「飲むかかけるか、どっちがいい!?」
射精直前で、胤真はそう尋ねる。
「の、飲ませて下さいいッ!」
「よし、飲めっ!」
叫んだ直後に胤真は、
どぷどぷどぷうッ!
智佳の口中へ白濁液を噴出させた。
「ん、んむう……」
濃い液体を、智佳は陶然とした表情で嚥下する。
飲み切れなかった精液が、口の端からこぼれ落ちた。
「あ、ん……もったいない……」
舌を伸ばし、ぴちゃぴちゃと音をたててそれを舐め取る。
「この調子なら、下の方にはいらないんじゃないのか?」
射精したばかりなのに、胤真自身はまだ天を突いていた。
「そんな意地悪、言わないで……」
智佳は上体を伏せて尻を持ち上げ、アピールする。
「お願い、胤真様」
−初めての時の嫌がりようが信じられないほどの、変貌ぶりである。
「胤真様のおち〇ち〇でイキたいの……」
そうねだる表情の艶っぽさに胤真は生唾を飲み込み……智佳の排泄口へ突進した。
ずぶうっ!と肉棒を突き立てられた智佳は、声すら出せずに絶頂を迎える。
「いいぞ智佳!お前の尻は最高だ!」
腰を動かして直腸を突きながら、胤真は叫んだ。
「はあっうああっ!あっ、ありが、ありがとうございますうぅっ!!」
胤真は深く何度も腰を打ち付け、二度目の射精をする。
「ああお尻が、お尻が熱、い……!」
胤真は二度目の射精を終えると、なお硬い逸物で今度は蜜壺を突いた。
「はあああうっ……!」
「蝋燭がっ、よほど良かったみたいだなっ!いつもより締まりが良いぞっ!」
智佳の感じるポイントを遠慮なく突きながら、胤真は言う。
「かっ、胤真様のする事ならっ!智佳はっ、何でも気持ち良いからですうっ!」
叫び、淫らに腰を動かす智佳。
「中出しもかっ!?中出しも気持ち良いんだなっ!?」
胤真がラストスパートに入っているのを感じ、智佳も急速に駆け上がる。
「ああっ、気持ち良いですぅだから!中、中に出して下さいっ!」
「孕ますぞ!子宮を子種でいっぱいにするからなっ!」
「して!して!して下さいいっ!」
智佳が叫ぶと、胤真の動きが急に止まった。
三度目の精が、智佳の中に注がれる。
再び、智佳は絶頂を迎えた。
「あふっ、あああっ……胤真様の子供、できちゃう……」
うっとりと、智佳は呟く。
「智佳、孕めよ……三度目でも濃いやつが、奥までしっかり届いたからな……!」
「……で、服従と忠誠の違いは分かったかい?」
煙草を吸いながら、胤真は尋ねた。
「ええ、何となく」
「結構」
紫煙を吐き出すと、胤真は眠る智佳の頬に口付けた。
その眼差しに優しさが溢れていて、本当に大事にしている事を窺わせる。
−あまりにも激しい交わりに疲労して、智佳と真矢は胤真のベッドを二人で占領していた。
少年達は、少女達の両脇に座っている。
「……いつからなんです?」
芳樹はふとそう、口を開いた。
「ん?」
胤真は、すっとぼけてみせる。
「草薙先輩が酒も煙草もOKだったのは驚きですけど……それよりも、いつから草薙さんを好きなんですか?」
芳樹は胤真がとぼけられないように、はっきりと質問する。