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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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初めての後輩-10

破滅の音はここでも響いていて…。

「へぇーなにそれー?それじゃー何?巴が浮気したのも、柊さんと巴が絶交する羽目になったのもぜーんぶ僕のせいだって言いたいわけ?」

若葉ちゃんから電話があった、「巴ちゃんと喧嘩した、もう友達でもなんでもない」とすすり泣くような声でその一部始終を報告してきて。

僕も次第に怒りの炎が燃え盛り、彼の家の部屋へ押し掛け。

「だってそうだろ!君が彼女を放置しなきゃ、あんな事には……彼女だって本当は浮気なんかしたくなかったんだ!最後の最後まで君の事を考えていた筈だ!それなのに、君って奴はっ!」
「……。」

鋭い目つきで僕を睨みつける。

「若葉ちゃんだって、好きで伊吹さんと喧嘩、いや傷つけるつもりなんてなかった!それなのに…。」
「…はっ!そーんなのただの言いがかりだろ?それも極めて悪質な。」
「え?」
「浮気何てする方が悪いに決まってるし、二人が絶交したのだって勝手にやった事でしょ?…それなのに。」
「…何だよそれ、自分は被害者であの二人が。」
「そっ、バカだよねー、勝手に悲劇のヒロイン気取って勝手に正義感ぶって勝手に友達の縁切ったんだもん、まったくこれだから女子は。」

バシッ!

またも切り裂くようなビンタを彼女同様に…。

倒れ込み、僕が叩いたところを抑える彼……、このまま彼なんか放って置いて帰っても良かったが、男同士だとやはり。

「何、するのかなー?」

穏やかな口調でありつつもゆらっと立ち上がり、そして。

ばごっ!!

彼が勢いよく拳で僕の頬を殴り。

その衝撃でテーブルの上にあったジュースが倒れ、案の定グラスが激しい音を立てて割れだし。

それからはもう言わずもがら彼の部屋は地獄絵図と化し。

どうして、こんな事に…。

次回、71話に続く。


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