オマケ:【O−CLUB】創成期:日用品開発奇譚-9
その様子に幸樹はほっと安堵し、美弥子はニヤリと微笑んだ。
「ひいいいいいい!」
恵子は白目を剥くと泡を吹いて再び失神した。その様子は動画に撮られていて、しばらくの間【O−CLUB】内で楽しく共有されることになった。
これが恵子が自転車開発に反対する理由だったのだ。
話は再び1月後に戻る。
「とにかく、あんな危険な物はダメだからね」
危険よりも、醜態を晒されたことを根に持っていた。
「だって今ブームなんだよ。健康志向でみんな自転車に乗ってるのに…」
「それだけ拘るなら百歩譲って普通の自転車にしなさいよ。バイブレーター仕込まなくてもいいでしょ」
美弥子のトーンが下がったので、少し可哀想に思えた恵子は少し譲歩した。
「だから、普通の自転車も作るってばあ。でも、せっかくオマンコに直接触れるのよ。だったら気持ちいいモノも作りたいじゃないの。恵子ちゃんもサドルオナニーが好きなくせに」
「まあ、好きなことは好きだけど、乗るたびに失神してたら危なくて仕方がないよ」
「じゃあ、危険が無かったらいいんでしょ」
美弥子がニンマリと微笑んだ。
「そ、そうだけど、どんなの考えてるの?」
その笑みにゾクリとした恵子だったが、警戒しつつも興味を示した。
「で、考えたのが転ばない自転車」
「なにそれ?」
「ほら、スポーツジムでよくあるでしょ。固定してるやつ」
「ああ、あれか。あれなら転ばないわね。それに形がスポーツタイプの前傾姿勢だし、サドルも細いからオマンコに食い込み易いか」
恵子はそれを頭に浮かべて納得したが、気になることもあった。
「でも、需要ってあるの?」
企業なので利益も上げなければならないのだ。
「もちろん、業務用だけどね」
美弥子が自信を持って答えた。
「そっか、ラブホテルとかSMクラブに卸せばいいのか」
「そうそう、そっちを高額にすれば、普通の自転車は安く提供できるってわけよ」
「お母さんってやっぱり凄いよ」
美弥子がそこまで考えて商品開発していたことを知り、改めて母親を尊敬した恵子だった。
「で、賛成してくれるの?」
「もちろんよ。うふふ、本当のことを言えばね、あの責めが忘れなれなかったのよ。だから時々思い出しながら、自転車でオナニーしてたのよ」
「呆れた。じゃあ、最近家に来たら、ときどき姿が見えなくなるのは、車庫の自転車でオナニーしてたってこと?」
表面上は反対していた恵子だったが、車庫でオナニーをしながらも製品化を考えていた。そのときの構想が、後に決して倒れることのない【自動ブレーキ付き自立式自転車】の発明となり【O−CLUB】名物の【アクメ自転車競技】に発展するのだった。それはまた別の話。
「ねえねえ、こんなのどう?スポーツタイプの自転車ならサドルの直ぐ下からハンドルに向かってフレームが伸びてるじゃない。そのフレームにもバイブレーター仕込むのよ」
「うふふ、サドルよりも効きそうね。それに2人が向かい合って跨がれば、エッチで楽しいプレイができそう」
それを想像したのか、美弥子の指が早速股間へと伸びていった。
「そうと決まったら善は急げよ。オナニーしてないで、早く組み立てなさいよ」
「やあん、中途半端な状態は女体に毒なんだから。ああん、気持ちいい」
美弥子は持論を持ち出してオナニーに没頭し始めた。
「ふう、仕方ないわね」
恵子は身近にあったピンクローターを手にすると、振動マックス状態でスイッチを入れた。
「ふふふ」
卑猥な笑みを浮かべた恵子は、暴力的に震えるそれを、美弥子のクリトリスへ押し当てた。
「いやああああああん、ダメえええええええ」
美弥子の女体が跳ね上がった。
おしまい。