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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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高三の春-11

「うーーん!終わったぁー!」

後半も案の定キツイ仕事ではあったけどどうにか持ち前の根性で乗り越える事が出来た。

外に出ると夜もすっかり暮れ、満月が見えた。

「巴っ!」
「ん?」

さぁ帰ろう…、そう思った矢先背後から聞き覚えのある声を耳にし振り返ると・

「あら、黒崎…お疲れさん、今日はありがとね、ホント助かっちゃった。」
「これっ!」
「え…。」

私の問いに答えるでもなく彼は息を切らし一枚の紙きれを手渡してきた。

そこにはメールアドレスと電話番号が記されていて。

「黒崎…これって。」
「これも何かの縁だろうし、同じ職場なら色んな情報や意見の交換も出来るだろうし…だから何か困った事があったらいつでも相談してくれっ!」
「……でも。」
「じゃ、俺バスだから、お疲れ!」
「あっ、ちょっ!」

私に制止も聞かずに目的を一方的に果たすだけ果たして早々に去って行った。

黒崎、まさか…アンタ。

次回、70話に続く。



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