第七章 粘りつき擦れ合う-1
魔物は激痛にのたうち回っている。当然だ。体の中でもっとも敏感な部分の一つにあんな酷いことを…。
「トマト、前へ。」
しかし次は安心だ。ユリネの妹、ゆいなの番なのだから。ようやく一息つける。
「はあい。」
いつも通りの朗らかなゆいなだ。巫女の彼女は他の者たちと違い、仮面はトマトだが服は巫女のものを着ている。
「トマトちゃん、魔物をよろしくね。」
「了解でっす、カボチャ義兄さん。」
「おい、その呼び方、ギリギリだぞ。」
「硬い事を言うな、オオカミ。」
バサッ。
「え?」
トマトがいきなり巫女の服を脱ぎ捨てた。
「何するんだい、トマトちゃん。」
「何、って。よっこいしょ。」
彼女は祭壇によじ登り、ユリネの体に自分の胸を擦りつけながら上へ上へと這って行った。
太腿、ウェスト、と辿り、ついに乳房同士がベチョリと合わさった。
トマトが意外と大きな胸を揺らすと、魔物がそれに応じるように自分も胸を振った。
姉妹で何やってるんだ。
「あの、トマトちゃん?」
トマトが魔物の仮面に手を掛けた。
「おい!」
オオカミが叫んだ。
「大丈夫だよ、ちょっと捲るだけだから。」
そう言って魔物の仮面を少し捲ると、自分のトマト仮面も軽く持ち上げた。そして。
「え…。」
魔物の顔を両手で挟み、唇を強く押し付け、激しく首を振りだした。魔物もそれに応じ、トマトの頭を抱え込み、自分も首を振っている。
ベチュ、ブジュ、と、唇同士の湿った接触音が聞こえてきた。かなりの強さで吸い合っているようだ。
「ちょ、ちょっと…君たち、姉妹…。」
「魔物と巫女が姉妹なものか。」
「うーん、そういう問題じゃ…。」
「プハッ。」
トマトが魔物から口を離し、ペロリと舌舐めずりをした。御馳走さま、みたいな感じで。
「終わったか。」
と思う間もなく、ゆいなはクルリと180度体を回転させ、ユリネの顔に跨り、口のあたりに、自分の…。
ブジュル。
「…おいおい、いくらなんでも。」
ジュル、ジュルル。
ゆいなは腰を振り始めた。ユリネも顔を動かしている。
「…。」
魔物が膝を立てながら足を開いた。トマトがそこに口を近づけ。
チュバ。
「あはぁん…。」
魔物が切なげな声をあげた。
トマトは舌で唇でそこを激しく味わっている。
「ああっ、あはうぅう…。」
味わわれているユリネは腰を突き出し、自分からも動いている。その様子に興奮したかのように、ゆいなの腰の動きも早く激しいものになっていった。
ジュブ、ジュブジュブ、ジュブルゥ。
二人は互いの口で互いの感じやすい部分を責め合っている。激しい息遣いと、湿ったものがぶつかり合い、擦れ合う音が、静かな広場に響き続けた。
ス、とふいに二人の動きが止まった。
ゆいなが腰を上げてユリネから体を離し、立ち上がった。
「終了、かな?」
ゆいねがとまとの仮面から少し見えている口でニイィと笑った。
「だってさ。どうする?姉さ…っとっと。魔物。」
ユリネは仮面の位置を直した。ゆいなも。
「この意味、分かるよね、カボチャ義兄さ…っとっと。」
まだ続くというのか、姉妹による濃厚な交わりが。
ゆいなはトコトコ、っとユリネの足元へ歩いていくと、クルリと体を回してユリネの左の太腿の上にしゃがみ、自分のそれを密着させた。
そしてそのまま船を漕ぐように前後に腰を揺らしながら、足の付け根へと向かって進んでいった。
「ん、んん…キモチイイ…しっとり滑らかで、吸い付くみたいに擦れて来る…。」
もう少しで根元、という所で、ゆいなはユリネの右足をグイっと高く持ち上げ、さらに迫った。
「やめ、やめなさい!そんな所同士を…。」
僕が止める間も無く。ユリネの最も敏感な部分とゆいなのもっとも敏感な部分が
ブジュルルゥ。
「はうぅ…。」
「んはぁ…。」
グジュウ、ブジュウ、ジュブブルゥ、ブチュゥ、ジュル。
「はあ、はあ、はあぁ!あふぅ…んはあっ!」
「ううぅ…はうあぁ!んん…んはっ、はぁあぁ…。」
乱暴にぶつけ合い、粘りつくような音をたてて擦りつけ合い、激しく腰をくねらせ合っている。
「うぐっ、ぐうぅ…。」
「あうっ、あはうぅ…」
延々とそれは続けられたが、いつしか声の調子が変わってきた。
「う…ぐ…。」
「がぁ…ん…。」
二人の体が痙攣の様な小刻みな振動を始めた。
「ぐうううぅ…」
「あうううぅう…」
そろそろなのか。ようやく終わるのか。
「ふうぅ。」
またゆいなが唐突に動きを止めた。