第六章 嫉妬-2
「ふう、ここばっかりじゃなんか飽きちゃった。他にして欲しい場所、ある?」
ユリネが太腿をモゾ、っとさせた。ばかな、まさか。
「うーん、よく分からないわね。ハッキリ示してくれない?」
ギ、ギギ、っと、油の切れた機械の様にぎこちないけれど確実に、ユリネは両足を開いていった。
「ふむ、具体的にはどこに欲しいの?」
ユリネの右手がしばし宙を彷徨ったのち、自分の腹を滑り降り、谷間の入り口にぽつりと顔を出している蕾を、震えながらしかしはっきりと指さした。
「あらまあ…なんてとこになんてことをして欲しいのよ。どんな育て方されたの?」
母親代わりとしてユリネたち姉妹を育てたのは村長の妻、ピーマンだ。
ピーマンが魔物の右太ももを膝の所から右手のひらで撫で上げていった。魔物の息が荒くなっていく。
ピシィ。
「はうぅうぅっ!」
ユリネは足を閉じ、左へ身をよじった。
「あらら、さすがに痛すぎるかしら、そんなとこにデコピン。やめる?」
魔物は一瞬の躊躇の後、体を仰向けに戻し、微かに震える足を開いた。
ありえない。優しくそっと舌を這わせるだけで僕の頭を押しのけようとするユリネが、こんなに酷い事をそこにされながら、もう一度求めるなんて。
「そう?もっと欲しいのね。じゃ。」
バシィイッ。
「ぐ…うぅ…。」
今度はそのままの姿勢でユリネは耐えた。
「へえ、頑張るわねえ。」
ピーマンが蕾の根元を摘まみ上げた。そのまま力を込めていく。挟み潰すかのように。
「ぅうううぅ…。」
ユリネは苦悶の声を漏らすが、足を閉じようとはしない。
「それそれそれ。」
グニグニグニ。
ピーマンは強く挟んだまま、魔物の敏感な部分を容赦なく捻じり上げた。
「うぐぅううぅ…。」
プン。
「あぁっ!」
強く挟んだまま一気にピンッ、と引っ張って放されたそこは、信じられないくらい大きく引き延ばされ、指から外れた反動でジュ、と湿った音をたてて元の位置に戻った。
ユリネがのたうち回っているのを見ながら、ピーマンが彼女の足元へ移動した。
「膝を上げなさい。」
魔物は逆らわず、言われるままに膝を上げた。
ピーマンは祭壇に上がって正座をし、魔物の股間を覗き込んだ。
「ふん、全く…イヤラシイ子だね。こんな酷い事をされて、グジョグジョになってるじゃないの。かがり火をヌラヌラ反射してるわよ。そんなに痛くされたいなら、こういうのはどう?」
ピーマンが魔物の谷間の両岸にあるブヨブヨの崖っぷちを、爪を立てて指先で摘まんだ。
「ぐ…。」
柔らかい肉に爪をたてたりしたら、間違いなく喰い込んでいるだろう。
「そーれーーー!」
ピーマンが摘まんだブヨブヨを容赦なく左右に開いていく。
「やめて下さい!それ以上やったら、千切れてしまう!」
僕は思わず叫んだ。
「ねえ、あんなこと言ってるけど、あなたはどう?やめて欲しい?」
フルフル、フルフル、と魔物が首を振った。
「そんな…。」
魔物は話すことだけではなく、何をされても逆らうことが許されていない。
「再開しまーす。」
せっかく残虐な行為から逃れるチャンスを与えられたのに、自らそれを捨ててしまうなんて。
「ぐううううううぅっ!」
ユリネは腰をビクンビクンさせながらも、逃げようとはしない。いや、むしろ足を広げ、腰を突き出している。
「さて。」
ピーマンが自分の仮面を少し捲った。露出した口が蕾に近づいていく。
「ま、まさか、そんな!」
白い歯を見せニヤリと笑い。
「浄化!」
ガリ。
「ぎゃはぁああああぁっ!」
魔物は両腕を空に突き上げガックンガックン全身を揺らし、空気を握りしめてバタリと腕を落とした。