第八章 1 in 2-3
「ハルミちゃん、そろそろ。」
「あ、そうね、ユリカちゃん、お先にどうぞ。」
ハルミさんが後ろに下がると、再びユリカさんが近づいてきた。そしてクル、っと後ろを向いた。なんて素敵なクビレなんだろう、なんて素敵なその下の…。なんて鑑賞している場合ではなかった。いきなりドス、っと太ももの上に座られた。俺はとっくに戦闘態勢が出来ている。つまり。
「んがっ…。」
俺はユリカさんの中に一気に呑み込まれた。燃えるように熱くネットリ粘る壁にまとわりつかれ、それだけでももうどうしようもないほどの快感が下腹から全身へと放射されていくのに、彼女は絶妙に腰を使ってくる。強く弱く、振ったり回したり、呑み込んだり吐き出したり…。
「はい、交代。」
「オーライ。」
今度はハルミさんが俺の上に座った。
「ああ…。」
ユリカさんとは違ったソフトタッチが天上の音楽のごとく…
「はい、どうぞ。ユリカちゃん。」
俺は二人のオンナ達から代わる代わる咥え込まれ、擦られ、吐き出され。そのリズミカルなコンビネーションに俺は、俺は…。
「だ、だめですよユリカさん、僕、着けてませんよ?」
「大丈夫よ。」
「大丈夫な日?」
「そう見える?」
「見えない。飲んでる?」
「何もしてないわ。」
「そ、それじゃあ、このまま出しちゃったら…。」
「マズいかもしれないわね。」
「それが分かってるならやめてくださいよ。そろそろですよ!」
「大丈夫だってば。ユリカちゃん、やっちゃえ。」
ユリカさんはますます腰の動きを激しくしてきた。もう限界だ。マグマがふつふつと地底から湧き上がり、火山の先端へと充填され、噴火の時を迎えた。
「がーー、だめですってばーーー、出る出る出るぅーーー!」
「何が?遠慮しないで出しなさいよ、ユリカちゃんの中へ。」
「ぐあーーー!」
そして臨界を迎えた俺の噴火口から怒涛の様な溶岩が迸っ…ん?あれ?出ない。完全に駆け上がってしまい、開放の瞬間を迎えているというのに、そのままの状態で持続してしまっている。
「ね、大丈夫でしょ?ハルミちゃん、解説お願い。」
「了解。さっきのクスリの効果の一つなの。絶頂のまま出させない。どう?至高の快楽は。」
「こんなのって、こんなのって…生殺しじゃないですか!」
「まあまあそう言わずに。もうちょっと愉しみましょうよ。」
「んああああーぐああーぬうああー!」
地獄と極楽が同時にやってきたかのようだ。烈火の如き快感が、カラダの全てを焼き尽くそうとのた打ち回っている。このままいつまでも感じていたい。しかし、早く抜け出したい。相反する想いが交錯し、俺はもがいた。
「?」
その時、動かせないはずの俺の指が微かに動くのを感じた。
「あ、ユリカちゃん、来るよ。」
「うん、感じる。」
強張っていたカラダの筋肉が、すー、っとほぐれていく。
同時に、強固なダムに蓄えられ続けていた絶頂が一気に開放された。
「おっとっと。」
ユリカさんがスポーン、っと咥えこんでいた俺を抜き取った。瞬きほどの差もなく、俺の先端から白っぽい物体がドギューン、と発射され、それは一瞬で視界から消えた。
「わーお。さすがユリカちゃんが欲しがってただけのことはあるね。とんでもない逸材じゃない。」
俺は壁からずり落ち、後頭部を激しく打ちつけ、そのまま意識を失った。