第六話:鬼来りて母喘ぐ-1
翌日・・・
まだ二日酔いが残る父は、昨日私達母子の身に何が起こったのか知る由も無く、呑気に大あくびをしながら朝食を食べて居ました。父の名前は茂と言い、私同様華奢な体格で気の弱そうなタイプでした。同僚に誘われると断る事が出来ず、昨夜も遅くまで飲んでいたようです。父が眠そうな顔で出勤し、私と母だけになり、母は、ベージュのワンピースの上に白いエプロンをして、父の食器を片付け始めました。お互い昨日の事もあり、微妙な空気が流れました。
「じゃ、じゃあ、学校行って来るね」
「行ってらっしゃい・・・」
私は微妙な空気に耐えられなくなり、学校へと出かけようとしました。昨日あれから健二や母親達はどうなったんだろうかと思い、学校で確かめたいと思いながら玄関に行くと、家のチャイムがなりました。
「はい、今開けます」
こんな早くに誰だろうかと家のドアを開けると、私は思わず蛇に睨まれた蛙のように、思わずその場で固まってしまいました。何故ならドアの前には、あの鬼塚先輩が制服を着て立って居たのですから・・・
「よう!」
「お、鬼塚先輩!?どうして家に?」
「アァァ!?昨日テメェの母ちゃんが言っただろう?美優希のオマンコを何時でも使いに来て下さいってなぁ」
私は鬼塚先輩の言葉を聞き、昨日の悪夢が思い返されました。その時、奥に居た母がやって来て、私に声を掛けました。
「康ちゃん、誰かお客様・・・・あ、あなたは!?」
母は、やって来た鬼塚先輩を見ると、無意識の内に一歩後退り、鬼塚先輩はそんな母を見て口元に笑みを浮かべて居ました。
「よう、美優希!約束通り来てやったぜ」
鬼塚先輩はそう言うと、勝手に玄関に入り、放心した母を抱き寄せ、口づけをしました。更には舌を絡め始め、母は苦しそうにしながら、必死に鬼塚先輩から逃れようとしていました。
「ンンン、イ、イヤァ・・・」
「アァァ!?俺の女になったんだろう?」
「そ、それは・・・アッ!?」
鬼塚先輩は、両手で荒々しく困惑する母の巨乳を揉み始め、母は慌てて逃れようとしますが、鬼塚先輩は逃がしませんでした。鬼塚先輩は、呆然としている私に気づくと、軽く舌打ちし、
「チッ、何時まで見てやがる?気が散るから失せろ!」
鬼塚先輩はそう言うと、私の尻を蹴り飛ばし、無理やり玄関から出されました。母は私を心配したのか、フラフラしながら玄関先まで出て来て、
「こ、康ちゃん・・・お母さん・・・大丈夫だから」
「う、うん・・・い、行って来ます」
そう言いながら背後を振り返ると、再び無理やり玄関先でディープキスされた母は、左手で何とかドアノブを握り、ゆっくりドアを閉めました。
「イヤァ・・・き、近所の人に見られちゃう・・・アァァ、玄関じゃ・・・イヤ」
「なら、どこが良い!?」
「そんなの・・・」
徐々に母と鬼塚先輩の声が聞こえなくなり、私は後ろ髪惹かれながらも、学校へと向かいました・・・
私が登校すると、健二は既に来て居ました。私が昨日は大変だったなぁと言い掛けると、健二は何も言わず私の傍を離れて、廊下に出て行きました。
(そうだよな、あいつからしたら俺は、自分だけ逃げたようなもんだし・・・)
健二が私を避ける理由も理解出来た私は一人納得し、もう一つの気掛かりである中野に声を掛けてみました。
「中野、家の母さんが、お前のおばさん、昨日の保護者会で具合悪そうだって言ってたけど大丈夫か?」
最初は不自然そうに聞いていた中野ですが、コクリと頷くと、
「そうなんだよなぁ・・・昨日20時過ぎぐらいに帰って来たんだけど、何か元気無くてなぁ。風呂入ったら飯も食わないで寝ちまったよ」
「う、家の母さんも心配してたからさ」
「そうか、まあまだ体調悪そうだけどよぅ、大丈夫だからってお前の母ちゃんに言っておいてくれ」
中野は、まさか私と自分の母親がエッチして居たとは、この時夢にも思わなかったでしょう。取りあえず中野の母が無事に逃げ出せたと知り、私はホッと安堵しました。他の母親達もあの後どうなったのか気にはなりましたが、下手に息子達に聞き込んで、返って怪しまれるのも不味いだろうと思い、その日は授業を終えると母も気になりましたし、真っ直ぐ家に帰りました・・・