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こと子チャン独奏会
【学園物 官能小説】

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暑い 熱い アツい夏休み-1

 197X年、6年生のぼくの夏休みは開始早々にぶっ飛ばした。
 パパの仕事の都合で、夏休みが始まった翌日から六日間、九州の南の離島に旅行したんだ。
 ぼくは毎日昼間は森や海を探険して、昆虫や潮溜まりにいる生き物たちを写真に撮った。
 夏休みの宿題の自由研究のつもりだった。
 標本にするのが面倒だから、「生きている姿をとらえたかった」━━なんて言い訳を用意して。
 夜になると、海にうつるくらいの天の川と、星座の形がはっきりなぞれる星空を写真に撮った。
 カメラを三脚に固定して、カメラのシャッターを数分間開けるやり方だから、星の動いた跡が線になって写るんだけど、写真には自分の目ではとらえられなかった暗い星まで写っていた。

 でも、その旅行の思いがけない収穫は、連絡船の発着港のおトイレで見つけた、大人のエロ本だった。
 隠して家に持って帰って、ひとり部屋でこっそり見てみると、ものすごい本だった。
 女の人がヌードになった写真や絵のないページなんか、ひとつもないんだ。
 それどころか、男の人と女の人がセックスしている写真もいっぱいあったんだ。
 女の人も、男の人も、お股の所は黒い四角で隠してあったけど、男の人のチンチンが女の人にくっついていることは、二人の位置関係からハッキリしてる。
 ぼくは、セックスをしている男女の写真を見つめて、セックスのことを考えながらチンチンをいじる気持ち良さを覚えた。
 ぼくは、小さな頃からチンチンをいじるクセはあった。だけどその大人のエロ本を見るまで、それに「オナニー」という名前がついていることさえ知らなかった。

 6年生のぼくの夏休みは、そんな幕開けだった。
 
 

 


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