家政婦の始まり-3
「覚えるからサイズを教えて」
「靴のサイズは7.5in.で十分だ。でも股下が90を超えている。これは凄いことだよ」
「どれくらい凄いの?」
「トップモデルの実寸は51%に届いていない。身長175で公表の股下が90だとしても実寸は87がいいところだろう。一流のプロモデルですら51%は厳しいのが現実だ。それなのにエレナは実寸で52%を超えたことになる。これは凄い。一流のプロモデルに肩を並べても全く引けを取らないプロポーションだよ」
「褒められて嬉しいわ。でも、ポルノ女優には成れないみたいだけどね」
悪戯した子供のようなウインクを魅せてジャージを履き始めていた。ジャージの裾が長細い脚首を不自然にはだけてしまっていた。お尻がデカいせいだと思っていたが、実際の所は、個々のパーツが規格外に出来すぎてるからだった。
「そのジャージ小さかったな。気付いてあげれなくて、すまなかった」
「問題ないわ。いつもはホットパンツで十分だったのよ」
筋が通る返答に言葉を返すことができなかった。エレナは身体に見合う洋服がなかったのだ。だからホットパンツにタンクトップを普段着ていた事をこの時始めて理解していた。
「エレナ、ホットパンツにタンクトップに着替えなさい。そのジャージは今度買い直しに行こう」
「いいの?本当は少しきつかったのよ」
「身体に見合う部屋着で寛いだほうがいい。早く着替えてきなさい」
「ラッキー。着替えてくるわ」
階段に向かって走りだしていた。
「ねぇ、わたし173cmなのよね」
「その通りだ。5'8''で間違いない」
嬉しそうに階段を駆け上るエレナのスタイルに見惚れることしかできなかった。
ホットパンツに着替えたエレナは、夕食の準備を始めていた。高価なブラジャーはくたびれたタンクトップからはみ出して卑猥なギャップで揺れていた。
「明日新しいタンクトップ買いにいこうか」
「え?ショッピング?嬉しいー」
「ホットパンツも新調する。実寸に合わせた部屋着をエレナが選ぶといい」
「凄い優しいのね。わたし幸せよ」
エレナは僕に抱きついてキッスをしてくれた。タンクトップから溢れるデカい胸が重量感ある手応えで押し付けてくれていた。
「部屋で過ごすには簡単なサンダルの方がいいかもしれないな。普段、シューズなんて履かないんだろう」
「うん。シューズは蒸れるわ。だからサンダルがいい。エレナとても幸せよ」
背中に手を回して僕の肩におでこを載せて呟いていた。173cmの豪華なプロポーションのエレナだが、心はごく普通の21歳の女の子そのものだった。
「お腹が空いたよ。早く一緒に食べよう」
「そうだった。トマトを煮込んる途中だったわ」
キッチンの圧力鍋が、二人を微笑むように完熟トマトがポコポコと音を立てて沸騰したことを教えてくれていた。