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海外赴任
【フェチ/マニア 官能小説】

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ダリアの引継ぎ-8

グラスビールを飲んでいると香ばしく焼き上げた豆と小麦粉の乾き物を持ってきてくれていた。

「エレナも一緒に飲むか?」
「今日はよしておく。昨日飲みすぎたわ」

頬杖をついて泡立つグラスビールを眺めているようだった。柱時計が19時を知らせていた。バルコニーのカーテンを下ろしに立ち上がったエレナは、換気窓と施錠を確かめてダイニングテーブルに戻って手持ち無沙汰にブロンドの毛先を確かめていた。

「エレナ、今日のお仕事は終わったんだから僕に遠慮してるなら気にしないで部屋に戻っても良いし湯船を沸かして寛いでも構わない。好きにしていんだよ」
「優しいのね。あなたで私は幸せよ」

瓶ビールを手に取りグラスにビールを注いでくれていた。テーブルに落ちるブロンドの髪を触りながら部屋に戻るのを躊躇っているようだった。微笑ましい光景だった。何も言わずにエレナの好きなようにさせてあげていた。音響装置のリモコンを手に取りクラシックを流して二人のテーブルを楽しんでいた。

「ワイン取ってこようか?」
「ありがたいね。頼むよ」

空のグラスと空き瓶を手に取り、エレナは嬉しそうに立ち上がってキッチンに向かっていた。ジーンズ生地のホットパンツにタンクトップが似合う21歳の後ろ姿だった。

「チーズはいる?」
「それも頼むよ」

見事な気配りだった。赤ワインとワイングラスを片手に捧げて、カットしたチーズを落とさないようにケーキプレートをゆっくりテーブルに置いてワインを注いでくれていた。

「ワインもやめておくのか?」
「うん。今日はやめておくわ」

グラスにワインを注ぎおえたエレナは、嬉しそうにワインに口をつける僕を眺めていた。

「嬉しそうだね」
「とっても幸せよ。嬉しいのよ」

可愛い笑顔だった。カットチーズを齧りながらエレナを見つめ返して瞳で笑ってあげていた。ウインクを返したエレナに僕は声を出して笑ってしまっていた。

「ちょっと、やめろよ。いくら何でも可愛い過ぎるだろ」
「やったね。わたしは可愛いの?嬉しいわ」
「いいかエレナ。君は自分が思っている以上に可愛い顔をしてる。他の人が憧れる抜群のプロポーションも兼ね備えている。料理も気配りもお見事としか言いようがない。これまでいろんな女性を見てきたが、君は文句なくナンバーワンのいい女だ」
「やだ。凄い嬉しいわ」

瞳が潤んでいるようだった。そんなつもりで言ったわけで無かったが、エレナの涙が溢れるように頬に流れてしまっていた。若さだろうか。エレナは懇々と涙を流しながら僕を見上げて頷いているようだった。落ち着くまで暫くエレナの髪を撫でて慰めてあげていた。毛先に伝わるエレナの若さに、昨日と今日の頑張りを素直に認めてエレナを諭してあげていた。ティッシュを取りにソファーに移動したエレナは、涙声でこっちに来て話を聞いて貰いたいと僕を促していた。

「エレナね。怖いの。今の幸せが無くなるんじゃないかと思うと怖いのよ」

21歳の本当の声を素直に伝えているようだった。これが言いたかったのだろうか。ティッシュで鼻をすするエレナを見つめて様子を伺ってあげていた。

「今日ね、ダリアさんとしたでしょ。わたしね、凄い悔しかったの。エレナまだしてないのにズルいって思って凄い悔しかったんだからね」

今度は声を出して泣いてしまっていた。驚いてしまっていた。完全な嫉妬を告白するエレナに返す言葉が見つからなかった。しゃくりあげるエレナを見つめ、本当に泣いてることを理解した僕は、エレナの隣に座って泣きじゃくる頭を肩に寄せて抱きしめてあげていた。

「でも、ダリアさん、明日で終わりなんだよね。それは本当なの?」
「本当さ。嘘つく意味が無い」
「よかった。もうあんな気持ちになりたくないの。だから、エレナにお願いしてね。約束よ」

さらっと猥褻行為の全てを受け入れると宣言したエレナに鳥肌が立ってしまっていた。抜群のプロポーションで誰もが見惚れる美しさの若いエレナが、全てを受け入れると堂々と告白する度胸に度肝を抜かれてしまっていた。凄い女だ。こんな仕草は全ての男が落ちてしまうだろう。複雑な気持ちで泣き止むエレナを待ってあげていた。

「エレナ。約束するダリアにしたこと以上をエレナに求めるよ。大丈夫なのか?」
「問題ない。OKよ」

口癖のように返答したエレナは、ようやくいつもの笑顔で僕を見上げてくれていた。泣き止んだエレナの頭に手を置いて、新しいタオルを手に取り渡してあげていた。頬に流れた涙を拭いタオルで顔を抑えて興奮を沈めているようだった。テーブルに両肘を乗せて顔を覆うエレナの胸元は、デカい胸が重量感ある大きさでタンクトップを引き延ばしていた。抜群に括れるウエストは、瑞々しく弾ける豪華な太腿に矛盾する小さなホットパンツに収められていた。見惚れる長い脚線は背丈のあるエレナのプロポーションを輝かせるように美しく揃えられていた。文句の付けようの無いスタイルだった。エレナが落ち着くまで見つめていた僕に、タオルに掛かるブロンドをかき上げて悪戯な瞳で見てたでしょ。とおどけるようにエレナは笑ってくれていた。

「なぁエレナ」
「何?」
「SEXしようか」

可愛い笑顔で頷いて笑ってくれていた。


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