第一章 痛いのに指が-6
「あ、あう…。そうよ、私は非道いことをされたんだから、慰めなくちゃ。もっと、もっと!あーっ!」
その時が近づいていた。知らぬ間に腰をくねらせていた。高みへ、高みへと自分を導いていった私はついに。
「あはああぁあぁあーーーっ!」
その瞬間、私は腰が浮くほどカラダを反らし、小刻みに震えながら静止した。ジュワー、っと快感が下腹部から全身へと広がり、やがてそれは細かい泡がはじけるようにゆっくりと消えていった。その時、私は泣いていた。
「私、何やってるの、こんな状況で。」
降り注ぐ小雨のように心地よいシャワーを浴びながらしばらく泣き続けた私は、のろのろとカラダを洗った。