樹梨菜12歳、万引きが見つかって…-4
「これ、なんだか分かる?」
僕は彼女の眼前に差し出した電気マッサージャーの電源を付けたり消したりする。その度に電マは無機質な振動と静止を繰り返した。
「や、やめて…、このままだとわたし…」
もう彼女の声には強がりが消えてしまった。身体を小刻みに震わせて、懇願するような眼で僕を見た。
「よく頑張ったね、もうこれでおしまい。もう少しだよ」
彼女は大きく眼を見開いて僕を見上げた。僕はニッコリと笑顔を返し、電マを最弱にして、しばし振動を見せつけた後、ゆっくりと彼女の秘部にあてがった。
「…ッ、……ッ!」
彼女の吐息は一層荒くなり、その間隔は次第に短くなってゆく。僕は、焦らすように電マを離したり当てたりする。
「アッ…、アァ…、ンッ、アゥ…」
彼女の唇から喘ぎ声が漏れだし、すえた匂いは濃度を増していく。耐えかねたように首を振る度、柔らかなポニーテールが僕の胸をくすぐる。僕の脚を掴む手にも力がこもる。ホットパンツの染みは少しずつ拡大していく。それに合わせて、僕は電マの振動を少しずつ強めていく。
「アッ、アゥ、も、もうダメ…ッ!」
もう喘ぎ声を憚ることも出来ない。彼女は望むとのぞまざるとに拘わらず、身体を激しく前後に震わせている。
「アッ、アー……ッ」
彼女が絶頂に達する、その直前、僕は彼女の秘部から電マを離し、すぐにその電源を切ってしまった。
「はい、おしまい。よく頑張ったね。データは消しておくから、もう帰っていいよ」
彼女はしばし激しい呼吸に繰り返していたが、それが落ち着き始めると、ゆっくりと僕のほうに顔を向けた。八の字に歪んだ眉の下では、懇願するような眼が潤みを含んでいた。モジモジと、何か言葉を出しかねていた。
「どうしたの? もう帰っていいよ」
僕はわざと興味無さげに言って、電マをしまうような素振りを見せた。
「…お、お願い…」
彼女は目線を落として呟いた。
「お願いだから…最後まで…して……下さい…」
僕はまた心の中でほくそ笑んだ。最初の仕上げは完璧だった。これで第二段階に移ることが出来た。
「最後までって、どういうこと? ちゃんと言わないと分からないよ」
彼女は困り眉のまま、切なげな眼を僕に向ける。ぷっくりした唇は、何かを言い出そうとしているようだが、言葉にはならなかった。
「誰の、何を、どうして欲しいのか、ちゃんと言ってごらん」
ゆっくりと言葉をかける。差し出されたのは助け舟なのか泥舟なのか。
少しの間があった。彼女の眼は、僕に向いたり床に落ちたり、しばらくさまよった。やがて彼女は泣き出しそうな顔で僕を見詰め、
「樹梨菜の、…アソコを最後までイかせてください…ッ」
火照った顔を更一層に紅潮させて、彼女は自らの切望を言葉にした。僕は、その様にえもいわれぬ快感を覚えていた。