借り物のカラダで-3
俺は自宅の部屋でイライラしていた。隣に座っているミユキちゃんが心配そうにみつめている。
「どうなってるんだよ。ぜんぜん帰ってこないじゃないか。」
「大丈夫よ、あのルナさんだもの。」
分かってる。そう簡単にやられる人じゃない。でも…。もう三日も連絡がない。
「そうだな。せっかくだから遊ぼうか、このルナさんのカラダで。」
「えー、私そういう趣味…あるかもしれない。」
あのとき。追いつめられてもうダメだと思ったその時。ルナさんが一瞬だけ俺に入って作戦を伝えてくれた。
『いい?奴らの狙いは君よ。だから、相互憑依で体を交換して、私が君の姿で彼女らを引きつけている間に逃げて。体は後で返すから。』
相互憑依。簡単に言うと、体の交換。初めてだったけど、全然怖くなかった。相手がルナさんだったから。ふわっと一瞬浮いたような感じがしただけだ。
作戦通り俺は逃げ延び、ルナさんが入った俺の体が連れて行かれた。すぐに帰ってくると思ってたんだけど。
「むはっ?」
突然ミユキちゃんが唇を合わせてきた。
「何やってんの?」
「ね、しようよ。それから今後の事、考えよ?イライラしててもしょうがないよ。」
「それはまあ、そうかもしれないけど。」
「しよ!」
「むぐぐ…。」
ミユキちゃんが再び唇を塞いだ。
「ぷはっ…ダメだってば!俺を助けてくれた人のカラダでそんなこと…おい!」
一枚、また一枚と彼女は脱ぎ始めた。
「ね、抱きたかったんでしょ?私を普通に。いいよ、来て…。」
「普通か?この状況。ルナさんのカラダの俺とミユキちゃんだぞ。」
「3Pになるのかな?」
「うーむ…。」
俺が考えている隙を突いて、ミユキちゃんがルナさんのカラダが着ている赤いワンピースの中に手を滑り込ませ、太腿を撫でてきた。
「お、おい…。」
マズい。キモチイイじゃないか。状況はやっぱりワケ分からんが。
ミユキちゃんの手が太腿の内側を這い回る。徐々に上の方へと迫りながら。
「や、やめろって。それ以上行ったら…。」
「ここ?」
「う…やめ…ろってば…あはあぁ…。」
カラダはルナさんなので、声も彼女のものだ。俺が感じて声を漏らすと、それはルナさんの喘ぎ声となって聞こえてくる。
ついにミユキちゃんの指が太腿の付け根からパンティの中へと侵入してきた。
「やめ…あはぁ…ああ!そんなとこにそんなこと…も、もっと…。」
ルナさんのカラダに広がる快感でルナさんが情欲に溺れる声を出しているうち、俺はそれが自分なのかルナさんなのか分からなくなってしまった。それにしても彼女、こんなに感じやすかったんだ。下腹部から湧き出した快感の波動が、ジュワーっとカラダ全体に広がっていく。すごい。すごく…。
「な、何するのよ、私のパンティなんか掴んで。あっ!」
引きずり降ろされた。足首まで一気に。茂みに隠された突起は既に膨らみ、チョコっと顔を出している。俺は思わずそこに手を伸ばし、弄ってしまった。
「ううぅ…。」
「感じるの?ねえ、どんなふうに?イイ?」
「イイ…。ミユキちゃんに憑依しているときは人格が二つの状態だけど、今は俺一人でルナさんのカラダを愛撫している。つまり、ルナさんが自分でしてるのと同じ快感が…くぅ…。」
「一人なんて言わないでよ。せっかく私がここに居るんだから。」
そう言ってミユキちゃんは俺が弄っている突起を俺の指ごとデロレロと舐め回した。
「ダメだよ、こんなことしちゃ…。ダメ…だよ…ああ!」
「どう?自分でしながらされるのは。」
知らず知らず、俺はワンピースを捲り上げ、大きく足を開いて股間を突き出していた。ミユキちゃんがそこにむしゃぶりついている。そう、ルナさんの谷間に深く舌を這わせ、唇で唇を吸いながら鼻を敏感な突起に擦りつけてくる。
「う…な、何か出そうになってきたよ。そろそろ…ゆるして…くぅ…やめ…あはあぁ!やめないで…。」
気が付くと俺の手はブラの中に差し込まれていた。コリコリに硬くなってしまっている乳首を爪の先でカリカリひっかいてやると、そのたびにジン、ジン、と胸の奥深くへと快感が染み込んでいく。
ミユキちゃんは俺を責めながら自分の敏感な所を弄り回している。眉間に皺を寄せ、涎を垂らしながら。
「…ねえ、そろそろお互いの指を二本ずつ…。」
俺は彼女の提案を断る理性を既に失くし、指を二本揃えてズブズブと埋めていった。
「あはぁ…すごい、すごいよ。ルナさんの指が私に入ってくる!」
「なあ、俺にも入れてくれよ、ミユキちゃんの指を…三本。」
「いいよ。」
彼女の三本の指先がルナさんのその部分に侵入…
「ああ!」
「な、なんだよ?あれれ…」
声が俺のものに戻ってる。
「体だけ帰ってきたのか?」
「そうみたいだね。」
「じゃ、ルナさんの体は…。」
「途中で終わって残念だね。」
「うん。じゃない!助けなきゃ。」
「相手の正体も場所も分かってないのに?」
「いや、それはもうすぐ分かる。」
「え?」
「来た。」
窓とドア、同時に開いて屈強な男たちがゾロゾロ入ってきた。
「用があるのは俺だろ。この子には…ガフッ」
俺はそこで意識を失ったようだ。