温泉旅行-4
旅館までは送迎バスに乗り込んで到着していた。受付ではご夫婦ですねと言われその通りですと堂々と返答していた。書いた住所は出鱈目で電話番号だけは本物を書いて受付を終えていた。
「こちらにご案内致します」
まだ新人だろうと思わせる若い女の子が深く頭を下げてエレベーターに案内してくれていた。並んで歩く僕たちを夫婦として何も疑っていない女の子は、広い和室に案内しながら、奥様の荷物はここで宜しいでしょうか。と慇懃に頭を下げていた。
「ありがとう。そこでよいわよ」
「あと室内の温泉は24時間ご利用できますのでごゆっくりお寛ぎ下さい。ご不明点がごさいましたら私どもに気軽にご相談下さいませ」
畳に深く頭を着けて礼儀よく退出したところだった。
「すっごい広ーい」
「凄い部屋だね。何室あるんだろ」
「えっとねぇ。5部屋あるわ」
「5部屋もあるの?」
「リビングの和室のここと、個室温泉の部屋でしょ。それに鏡台が置かれたソファーのある隣の部屋に、布団を敷く和室がもうひとつ奥にあるわ。5部屋目は広い庭に面した縁側よ」
「凄いね」
「楽しみ。ねぇ、お茶でいいかしら?」
美奈子は広い和室に置かれた抽斗に向かって茶葉を取り出すように前屈みに後ろを向いていた。後ろ姿の美奈子は、ドレススカートから綺麗な脚と柔らかそうなお尻が無防備に丸見えで屈んでいた。
やっぱりエロいなぁ。温泉。
ひとりごとを呟きながら、少し床に頭を近付けてスカートの中を遠くから覗いてみた。
ピンク色のTバックがはっきりとストッキングに隠されて丸見えになっていた。
堪らなかった。
これから過ごす一泊で僕は何回美奈子とSEXするんだろう。僕は抑えきれない欲望に満足していた。お茶を注ぐ美奈子の胸元を見つめながらトランクスで反り返った勃起をひっそりと触り宥めてその時に備えていた。
「どうぞ。あなたの好きなお茶よ」
「ありがとう。今日も素敵ですね。その服可愛いですよ」
「褒めるの遅いわよ。これね、今日のために買ったのよ」
立ち上がった美奈子は肩を隠すように羽織っていたフレアフストールを脱いで、おどけるようにゆっくり回って全身のドレスを見せつけてくれていた。ドレススカートは肩紐のノースリーブドレスで背中が丸見えになっていた。正面を向いた胸元はドレススカートからはみ出すように谷間が盛り上がっていた。
「ちょっと、凄いエロいです」
「あらやだ。あなたに言われたくないわ」
悪戯に微笑んで後ろ手を組んで背伸びするように僕を見下ろしていた。
「触りたいんでしょ」
「触りたいです」
「覗きたいんでしょ」
「覗きたいです」
「着たままがいいのかしら?」
「その通りです」
美奈子は爆笑しながら、いいのよ好きにして。と僕を見透かすように僕の言葉を待っているようだった。