淫ら華-9
まだ早いかなと、思いつつワタルは、敢えてエリカに指示していた。
(さあて、彼女はどうするかな?まだ、肉体関係はないし直接調教したこともない俺を、ご主人様と呼んで奴隷になりたがってる彼女を、試しているのがエリカににもわかるはずやし。受け入れるか、拒否するか、それでこの娘が本気かどうかがわかるわ。)
じいっと、エリカの足元を見つめるワタルの視線を感じながら、エリカは迷っていた。
(どうしよう、下から丸見えになるわよ!この人に試されてるんよ、けど、見られるんは、嫌いやないし。でも、恥ずかしいな、けど、見られても、、、)
エスカレーターの真ん中辺りを過ぎた時、エリカの右足がユックリと上がり、一段上に右足を置いた。
「ご、ご主人様、見て下さい。私、見られるの嫌いじゃありません。ただ、恥ずかしいです。」
エリカのミニスカートの裾が上がり、開かれたスカートの裾からはパンティストッキングを透かして、白い下着がチラリと見えていた。
「確り見てもらうんだよ、エリカ。見られるのが好きなんだね。後ろの男が覗いてるよ。ふふ。」
「うそ、そんな、、。」
ワタルの嫐るような言葉に、羞恥で身体が熱くなり、肌を朱に染めた。
(知られてる、後ろの男?だめ、見ないで、でも、だめ、やっぱり、見ないで、、)
早く終わって欲しい気持ちと、もっと見て欲しいという気持ちが彼女の中でぶつかり合い、縺れ合いエリカは混乱していた。
混乱しながらも、エリカは早く二階に着くことを、ひたすら念じていた。
「もうすぐだよ、エリカ。降りたら右へいくよ。」
はいと、エリカが返事をすると同時に二階に着くと、下の方から男の残念そうな声が聞こえた。
「あっ、もうちょい足上げてくれたらな。」
「俺は見えたで!帰りにモッカイみえるやろか?」
アホッと言う声と同時に、ワタルとエリカの後を目線で追っているのが、背中越しにもエリカにもわかった。
「ふふ、わかっただろう、エリカ。お前のスカートの中をあいつらは、見てたのさ。」
エリカの身体が、羞恥でカアッと熱くなり肌を朱に染めた。
「そ、そんな、、ご主人様は知ってたんですね?恥ずかしくて、、私、、、」
耳まで真っ赤になりながら、エリカは下を向き唇を噛んだ。