淫ら華-3
ワタルの言葉にエリカは自分の迂闊さを呪った。
「はい、男性経験はありません。ご主人様が初めててす。ダメですか?重いですか?」
(ばかっ、こんなこと言ったら相手が引くでしょ。でも、知って欲しい。ご主人様には、全部知って欲しい。)
エリカの告白に、ワタルは覚悟を決め、
「そうなんや。でも男性とは付き合ったことがあるんやろ?それでもなかったんや。」
「えぇ、そこまでいくまでにおわちゃったんです。だから、男性とはありません。ご主人様が初めてです。」
「ふうん、そうなんや、ほならいこか?車で続きは話そうか?」
そろそろ切り上げ時だとエリカを車へ誘った。
はいと、エリカは小さくうなずいた。
エリカの腰に手を回し、駐車場に歩いた。
(どうしよう、腰に手が回ってるし、でも、いやじゃないわ。このままで、いたい。)
(ふうん、逃げんな。しかし、男性経験がないなんて、これだけ綺麗な娘やのに、もったいない。)
車へ乗り込みドアを閉めると、エリカの肩を抱き寄せ、唇を重ねた。
「ん、んふ、、んん、、」
エリカの頭が痺れたようになり、ただワタルの唇を求めた。
唇が放れ、二人は黙って見つめ合っていた。
「エリカ、まずは買い物に行くからね。お昼は、その時でいいかな?」
ワタルの言葉に、
「はい、あの、なにを買うんですか?」
キラキラとしたエリカの瞳がワタルを見つめた。
エリカの言葉にワタルのサドの本能が、罠を仕掛けるように動いた。
「うん、首輪と日用品を少しね。あと、エリカに必要なモノさ。」
首輪という言葉に、エリカは引っ掛かるものがあった。
「あの、首輪って、犬にする首輪ですか?まさか、私に、ですか?」
(うそよ、首輪って、違うって言って、お願い!けど、されてみたい、私、好き、かも、)
エリカの戸惑った様子を見ながら、ワタルは半ば面白がっていた。
「うん、エリカの首に似合うのがあると思うよ。ほんなら、行こうか?」
「えっ、あっ、はい、、。」
(ばかっ!うそよ、嘘だって言って!戻れんよんなるわよ。私は、戻りたくない、変やわ、あんた!)
エリカの内面など気がつかぬ気に、ワタルは車を発進させた。
二十分で高松郊外のショッピングセンターの立体駐車場に車をとめた。