淫ら華-12
エリカを抱き寄せ、身体と身体を密着させた。
エリカの肉体を感じながら右手で背中を、左手でヒップをワタルは、撫で回していた。
(な、なんで、お尻を撫でられてる、ん、でも、いやじゃ、、ない、、私、、変態、、)
「ご主人様、、あの、、人に、、見られ、ます。恥ずかしい、です。」
ワタルの手の動きをエリカは嫌悪とともに、それを求める自分がいることを意識しながら、女の部分がキュウンとなり、同時に熱い蜜が溢れ出すのを止められなかった。
エリカの鼓動が薄い布地越しにワタルに伝わり、ワタルの鼓動も高鳴り、二人の鼓動が一つになった。
ドクンッ、ドクンッ、エリカの思考が完全に止まり、ワタルに全てを預け、店内の他の客の存在や音が一切消えていた。
エリカの身体をお姫様抱っこの形に抱き上げ、ワタルは駐車場へゆっくりと歩いていった。
「さあ、着いたよエリカ。車に乗りなさい。」
エリカをユックリと降ろしながら、車のドアを開けた。
コクリッと、小さくうなずきながらエリカは助手席に座ったが、羞恥から顔を暫くあげられなかった。
「エリカ、顔を上げなさいな。君に着けてもらうもんがあるから。」
ワタルは、そう言いながらうなだれた女の細い首に首輪をかけた。
「えっ、首?うそっ!」
思わず口に出した言葉に、エリカ自身が驚き顔をあげた。
ワタルは気づかぬ振りをして首輪をエリカの細い首に付け、スワロフスキーのクリスタルがキラキラと見えるように調整した。
「良く似合ってるよ、エリカ。綺麗だ。首輪には鎖が必要だからね。」
「えっ、嬉しい、鎖?」
思わず口をついて出た自分の言葉に、驚き、エリカの心が揺れた。
(ばか、首輪なんて、犬じゃない!けど、、望んでた、でも、、)
エリカの顔に浮かんだ戸惑いの表情を、ワタルは見逃さなかった。
しかし、素知らぬ振りをしながら、ワタルは鎖を彼女の首輪に引っ掛け、鎖の端を左手に巻き付けた。
「これから、俺と会うときは首輪を着けて来るんだ、いいね、エリカ。」
「えっ、あっ、はい、ご主人様。帰って普段も着けていて、良いですか?」
答えながら、エリカは後悔したが、
(ばか、あんたはホンとに馬鹿やな!どうすんの、このオッサンを調子に乗らせるだけよ、、けど、そうしたい、、あたし、、)