出会ってしまった-11
エリカの返信をワタルは、風呂上がりに受け取り、
(あら、ほんまかいな?あっ、けど綺麗な娘やな。写メ返してくれた言うことは、脈がある言うことかな?試してみよか?)
エリカのメールに心が躍っているワタルだった。
「写メ、ありがとう。
綺麗です、俺にはもったいないです。
そうそう、少し自己紹介しときますね。
住んでるところは倉敷で、年はプロフィールに書いてますが五十才です。
あと、独身、SMの経験は十年以上かな?
こんなもんかな?」
メールを読みながらワタルは、これを見たらエリカが引かないか不安になっていた。
(大丈夫かなぁ?でもまあ、こんなもんやろ。)
不安でドキドキしながら送信していた。
部屋着に着替えリラックスして、お茶を楽しんでいるとエリカの携帯の受信ランプが点滅していた。
携帯をチェックすると、
(えっ、倉敷って、意外に近くやわ。どうしよっかな?)
エリカの中に五十才を越えた男に興味をグイグイと引かれている自分に、驚きと不思議さを感じていた。
そして、
「倉敷ですか?
私は坂出です。
年令は二十九才で、独身です。
彼氏もいません。」
(書きすぎちゃったかな?これじゃ、彼氏もいない、物欲しげな女じゃない!でも、事実やし。)
エリカは、このワタルという男に会ってみたいと思い始めていた。
冷たいビールで喉を潤していると、ワタルの携帯の受信ランプが点滅をはじめた。
(えっ、やばっ、独身!どうしょ?)
エリカのメールに喜びと、それ以上に困惑とが様々にワタルの中で入り交じり、飲みかけのビールを思わず一気に飲み干していた。
「坂出ですか、近いですね。
一度会ってから話をしたいですが、まだ無理ですかね?
ご免なさい、少し焦りすぎかな?」
眺めながら、
(うーん、ストレート過ぎか?まあ、聞くだけはタダやしな。彼女次第やな。)
焦り過ぎかなと思いつつ、ドキドキしながらワタルは送信をしていた。
冷たいシャワーを浴び、髪の毛を乾かしていると、テーブルの上の携帯のランプが点滅していた。
(えっ、一度会いたいって、うーん、そうねぇ、会えるなら会いたいかな?どうしよう?)
エリカの中に会いたいと思う気持ちと、安売りはしたくないというプライドがせめぎあっていた。