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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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変わり過ぎた未来-4

学校でも佐伯君は相変わらずしつこく、でもその度に風馬君達が護ってくれて。

佐伯君が私を付け回して巴ちゃん一条君もとてもショックらしく。

友情よりも恋だっての?ありえないわ。

私はこんな状況を少しでも何とかならないかとある人を音楽室に呼んだ。


「何よ。」

彼女、早乙女先輩はそう短く私に問い。

「どうして、佐伯君と別れたんですか?」

窓から夕陽が照らし出され、シーンとするこの場所で早速本題に入る。

「はぁ、何かと思えばやっぱりそれ?」

少し呆れたように軽く溜息をつく。

「だって!元はと言えば。」
「私のせいって言いたい訳!酷い言いがかりね。」
「いや、だって。」

確かにその通りだろうけど、別に彼女を攻めに呼んだ訳じゃない。

「どうして、別れたんです?」
「……。」
「だって彼とはあんなに。」
「確かに好きだったわ、カッコいいし青森へも何度も交通費沢山使ってでも会いに行って
それからもお父さんの再婚の件でも色々と話会ったりして。」
「なら…。」
「どういえばいいのかな、……冷めた、のかな?急にときめかなくなった。」

そんな!それだけの理由で!

「やめて、化け物でも見るような目で見るのは。」
「だって…。」
「その後の佐伯君の事は薄々知ったわ、アンタにしつこく復縁を求めているとか。」
「うん、私には彼氏が居るのに、あんなの信じられないよ。」
「で?私にどうして欲しい訳?」

彼女は佐伯君の元カノ、だから。

「お願いしますっ!」
「っ!?」

突然大声をあげて、深々と頭を下げる私に驚く先輩。

「もう一度!もう一度彼と付き合って下さい!」
「………。」

先輩と彼がもう一度付き合えば私達はもう付きまとわれずに済む、けどそんな浅はかな考えはすぐに打ち砕かれ。

「バカ言わないで。」
「っ!」
「彼と私は合意の一致ですっぱりと縁を切ったのよ?もしも彼がまだ私に未練があるならまだしも。」
「……。」
「彼も同じだから、やっぱ私とじゃときめかないだの。」
「…責任、取って下さいよ。」
「はぁ?確かに私が彼をフラなければこんな事にはならなかったでしょうけど、その後の事は全て彼自身の行動でしょ?青森からまたこっちに来たのだって、それからアンタと今彼との仲を知っていながら復縁を迫ったのだって。」
「……じゃー、何も助けてくれないんですね。」
「私に彼の復縁行為をやめろとでも言えって?無理でしょ、かと言って再び私が彼に復縁を求めても無駄だろうし、私だってしたくもない、もうときめきもしない相手に。」

やっぱり、この人もこういう人なんだ。

「じゃーもういいです!失礼します!」
「柊、さん…。」

腹を立て、ムスっとした顔で部屋を早々に後にする。

やっぱり駄目だったか。

でも大丈夫、私は風馬君に言われた事を強みに頑張る、負けない、諦めない。

次回、65話に続く。



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