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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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変わり過ぎた未来-2

「本当にいい加減にして!」

まさか同世代の男の子にもう一度こんな事言う羽目になるとは。

嘗て私が佐伯君と付き合ってて、転校してきた風馬君が私に好意を寄せてしつこくした時とそっくりそのままの事を今度は別れた彼に言うとは。

まるで同じ内容の映画のDVDを巻き戻して観ている様だ。

私が断っているのにそれに聞く耳も持たず一緒に当然のように肩を並べて帰る彼にかなり強い口調鋭い目つきで、彼を追い払う一心で言い放つ。

「だから言っただろ、俺は。」
「気持ちを抑えられない、悪いとは思ってる?…嘘言わないで、そんなのなんの言い訳にもなんない、彼方は丁寧に言ってるつもりだろうけどやってる事はとんでもなく身勝手で恥ずかしい事だよ、彼氏が居るって分かってて、私を困らせ親友だって言った風馬君まで思いっきり傷つけて。」
「アイツとはもう親友でも、何でも。」
「それ以上言ったらビンタするよ!?」
「っ!……でも柊さん、俺は。」

駄目だ、幾ら言っても通じない。

彼と最初に出会った時と比べて何でこうなるのか不思議で溜まらない。

「君、強くなったな…巴にだんだん似て来たな。」

関係ないでしょ今。

そういや彼って最初は巴ちゃんと付き合ってたんだっけ、それからその彼女をフッて次に早乙女先輩と付き合って、それから…。

なるほど

彼はそういう奴だったんだ。

思えば彼の周りはいつも女の子で一杯だったし。

そっか、だから分からないんだ…人の気持ち何てこれっぽっちも。

自分でも驚くくらい冷血な考えをする。

こんな言葉がメールや電話で来たらへこむな、いや生きる希望を失うかも。

「君には悪いとは思ってる、だけど。」
「いいよ、いいよ!もうやめて怒りを通り越して呆れるから、そんな。」

鈍感で分かってもらえないのがこんなに辛くて苦しいだ何て。

「柊さん。」
「ついて来ないでっ!」

そう一喝すると、私は逃げるように彼の元から走り去った。


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