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処女がレイプされてもめげずにスケ番になる話
【制服 官能小説】

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第8話-4


「いやー今日もしびれたっすよ! 校門前で猪熊を手玉にとっちゃって! あの新入生のコ、もう沙耶香サンに夢中っすね」

 満面の笑みを浮かべてヨウコは言った。
 こいつどこで見てたんだと思いながら、気恥ずかしさのあまり、ぽかりと頭を叩く。

「あいたっ、何で殴んすか!?」

「うるせーな。さっさと飯食えよ」

 屋上。
 既に昼休みは沙耶香を慕う人間が集まる場所になっている。
 そこで昼食を食べながらヨウコの話に付き合わされるのが日課である。
 校内ではどこに行ってもすぐに見つかりついてこられるだけなので、もう諦めていた。

 しばし殴られた場所をなでながらおとなしくなるも、3分もしないうちにまた話を始めるヨウコ。

「このガッコじゃ、センコーも含めて沙耶香さんに逆らえるヤツなんかいないっすね。諸橋連合の中でも別格ですし。このまま関東をまとめちゃいましょーよ! ブラックロイヤル、ブリバリぃ! 黒姫サイコー!」

 あまりの馬鹿さ加減にさすがに眩暈がしてハシを動かす手が止まった。

「……あんた……。もう走ってるアタシの後ついてくんなよな。どうせ追いついてこれねーんだし。あいつらにも言っとけよ」

「それが。みんな沙耶香さんに追いつこうと必死でやってるうちにどんどん上手くなってるっすよ。このままいけば、沙耶香さんを囲んで一緒に走れるようになるまでもうすぐっすよ!」

 恐ろしいことを言う。
 それだけは勘弁してほしい。
 唯一の聖域すら許さないというのか、このアホは。

 と、そこで沙耶香は携帯にメールの着信がきたことに気づく。
 差出人は諸橋。
 内容は今日の夕方にたまり場の店に来いという内容であった。

 普段呼び出されるのは夜、集会のある時間帯である。
 さらに今は時期的にも前田の退院の直前。
 何時に無い用件であることを直感し、緊張が走る。

 話し続けるヨウコの声は既に届いていなかった。

………

「もうお前を呼び出すことはしねえ」

 西日が差してうっすらとホコリが舞う店内で向かい合った二つの影。

「あいつと白黒つけて……それからお前を向かえにいく」

 男の声は静かで、確固とした決意の響きだけがあった。
 沙耶香は苦痛に耐えるような顔をする。

「……勝手なこと言うなよ。アタシはあんたのことなんかどうも思っちゃいない」

「それでも……だ。前田のところに戻る気もねえんだろ?」

「……」

「どちらにしろ、あいつは俺をやらなくちゃいられねえよ。もうあいつと俺だけのことじゃねえ。お前を抱いた俺を前田はどうやっても許しはしねえ。……これから戦争が始まるだろうよ」

「やってろよ。付き合ってられねぇ……」

 背を向けて出入り口へと歩き出す沙耶香の背に声が追ってくる。

「沙耶香。お前が好きだ」

 ぴたりと止まる。
 絞り出すようにつぶやく声がわずかに震える。

「ばっかじゃねえの……」

 そのまま出て行った。


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