第3話-2
そんな母親の思いをよそに、沙耶香はくたくたの身体をセーラー服のままベッドにうつぶせで投げ出していた。
悩ましげな顔を横にして深いため息をつく。
その胸中にあるのは腹立たしさと苛立ち、そして圧倒的な嫌悪感であった。
それらを齎すのは下校時から今も自分を苛む、肛門の異物感。
じんじんと直腸の入り口から湧き上がる感覚が絶え間なく襲ってきて意識を離せない。
まだ何かを入れられているような気さえする。
目を閉じると、忘れたくとも忘れられようもない先ほどまでの陵辱の記憶が何度もリフレインされた。
今日は猪熊にアナルを開発されてきたのだった。
例によって放課後、宿直室に呼び出されると、パンストと下着を剥ぎ取られて四つんばいにさせられた。
そして秘所への愛撫も早々に菊穴を弄られ始めた。
いまだ経験がない場所を触られる恐怖と嫌悪感に襲われるも、指先でくすぐられるようにされたり、尻の割れ目にそってなぞられたりを繰り返されるたびに徐々に快感を覚えてしまっていた。
やがて微感覚にも慣れ始めたころ。
体勢を変えて仰向けにさせられる。
自ら足を抱えて局部を晒すような格好。
その無防備極まりない股間の根元で息づくアナルに、ローションをたっぷり付けた指が入ってきた。
思わず強張り、括約筋に力を入れてしまう。
男はあやすように力を抜くように言ってくるが、それでもなれない感覚にますます力が入る。
ため息をついて呆れた様子の男は、その上で戦慄いていたヴァギナを弄り始めた。
既に湿り気を帯びていたヴァギナはあっさりと指を飲み込んだ。
そうして突かれながら同時にクリトリスも舌で攻められ始めると、馴染みある快感が襲ってきて間も無く絶頂へと至らされる。
その自分でコントロールできない強制的な身体反応のとき。
アナルの収縮に合わせて、途中まで入っていた指を一気に奥まで入れられた。
いまだオーガズムが終わっていない状態で与えられたショックに思わず「はうっ!」と情けない声をだしてしまう。
しかし一度進入を許したアナルはもう拒むことなく、ゆっくりとした指の動きを受け入れ始めた。
膣の絶頂の余韻に浸っている沙耶香は、アナルをやさしく出し入れされる。
やがて括約筋の力みも緩める方法がわかってきて、スムーズに尻肉をめくられてピストンされ始める。
そうして数十分ほど慣らされたあと。
指をアナルに入れられたまま、今度はバックスタイルで膣に男根を突っ込まれた。
強烈なボルチオへの波と同時にせめれらる肛門の快感は既に確かなものであった。
微感覚ではなくはっきりとした快感。
膣とは異なるその感触を男根のピストンとは別に与えられて汗を流して声を上げる。
何時ものものとは別の絶頂の予感が競りあがってきたそのとき。
子宮口で齎されたオーガズムを迎えてその日は終わった。
枕に顔を埋めてそれらの記憶を無理やり捨て去ろうとする。
しかし相変わらず肛門から湧き上がる疼感にイメージは喚起され続ける。
次はいよいよアナルを犯されるのだろう。
眠りにつくまで沙耶香は屈辱的な記憶とこれからの陵辱の予想の両方に悩まされ続けた。