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碧の物語-5
【SM 官能小説】

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碧の水浴-3



大人たちの誘いで、碧はホテルにメールして外泊の旨を伝え、母親にも義理でメールする。
見られる当てのないメール送信は碧の通常営業だ。
夕食は中央のテラスに並べられる。碧を芸能人だと言い張った古典的なオカマの人が手際よく温野菜や海老の料理を作った。腐女子を自称する女性は家事が苦手そうにベンチに座ってナイフとフォークを打ち鳴らすばかり。
一番大柄で貫禄のある男は顔半分を髭で覆って、常にストレートのパイプから芳しいCAPSTANのネイビーカットをくゆらせている。見た目は何処から見ても「親分」だ。
小柄ないかにもオタクっぽい男は何やら複雑で巨大なカメラの組み立てに余念がない。
イケメンは相変わらず無口で、必要じゃないことは喋らなかった。ついでに、必要な事も。

碧は子供だからアルコールは避け、オカマの人が用意した「スペシャル・ドリンク」を飲んだ。
多分、ライチの味がした。

ひとしきり芸能界の話や銀座のバーの話題、腐女子が廻ってきたという北欧の街の話で盛り上がる。オカマが喋り、腐女子が混ぜっ返し、オタクが意味もない専門的な話題を振っては怒られ、親分が話をまとめてしまう。
イケメンは相槌をつくのみ。

夜空にハーベスト・ムーンが輝き、水面を銀色に染め上げた頃、「親分」が口火を切った。

「さて、今日のメインディッシュなんだが。碧君はどんな風に料理して欲しい」

「えっと。なにを、ですか?」

親分は顔をしかめてひときわ大量の煙を吐き出した。

「むろん、君だよ。神に愛されたその、絶品の肉体をどう料理してほしいか。それとも我々にまかせるかね?」

こんなに礼儀正しく、こんなにも露骨な誘いは碧には経験が無い。

それでも、五人の大人が欲望に煮えたぎっているのは鳥肌が立つほどにわかる。碧もこの夏、それが十分にわかるだけの淫交を重ねてきたからだ。
男色。それも複数での輪姦。肉が焼けただれるほどの肛門性交と口淫。11歳の少年にはあまりにも過酷なセックス。毎日、毎日、飽くことを知らない男たちとの饗宴。
まるで毎日飲む牛乳のごとく大量の精液を飲み干し、内臓の奥底に吐き出された大量の白蜜を淫門から垂らし、それを舐め取るだけの生活。
挙げ句の果ては複数の男を誘惑しての野外での生ハメ、輪姦。地獄のような二本差し。
思い出すだけでも目眩がするセックス漬けの日々は碧を淫乱な堕天使に成長させた。

腐女子……の人は数に入らないだろう。
でも、四人。
碧の頭の中には、醜く逞しい怒張がありありと浮かび、その想像が碧の滾りにも血を送り始める。
膝が嗤うほどの緊張、不安、期待、渇望。
碧の瞳からその凛々しさが失われ、睡そうに半眼に変わる。潤み、流れる。
さくらんぼの唇が半開きになって、舌がそれを濡らして行く。
水着が膨らみ、可愛い陰茎が居場所を失って苦しい。

「………おまかせ、で、おねがいっ、しますっ…」

碧がつっかえつっかえ、どうにか質問に答えると、「親分」がその脂ぎった頬を歪ませて満面の笑みを浮かべた。


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