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碧の物語-3
【複数プレイ 官能小説】

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碧の序奏-1

木陰の階段を降りると、翠色の水面が広がった。
白鳥のボートが浮かび、水鳥が泳ぐ。盛夏の井の頭公園は人で溢れていた。
将棋を打つ老人たち、ギターをかき鳴らして歌うストリートミュージシャン、ジャグリングをする外国人。日傘を差した婦人、髪を金に染め上げた高校生のカップル。
武蔵野の面影を残す井の頭公園はまだ碧が小さな頃からの遊び場だった。
動物園でレッサーパンダに声をかけ、水族館のオオサンショウウオに驚き、神社でお参りする、そんな毎日。

なのに、今日は違う。
「可愛らしい子供」に過ぎなかった碧に、今日は誰もが振り返り、密やかな囁きを交わして興味津々の熱い視線を送っている。

誰?芸能人?子役?

数え切れない「?」が公園の木漏れ日に浮かんでは静かなざわめきに変わる。

そんな注目を風のように受け流し、ワンピースの裾を翻して歩く碧の左耳にはダイアモンドのピアスが光る。
広く空いた背中に見え隠れする肩胛骨の翼を折りたたみ、しなやかな筋肉が踊る様は妖精。
その抜けるような白磁の肌を煌めかせ、指先にはローズピンクの爪が踊り、艶やかな微笑みは薔薇のごとく。

碧の家庭教師である誠が呼んだカリスマ美容師とスタイリストは、碧という素材を元に際だった仕事をこなした。
もともとユニセックスな美貌と姿態を併せ持った少年は、一流のヘアカットと念入りなメイクを経て見事な美少女へと変身した。

その結果、アーティストたちの予想を大きく超えることになったのは、碧の並外れた美貌だけではなく、とても10代はじめの少年とは思えない不可思議な色香だ。
連日に及ぶ誠と複数の男たちとの淫交によって、碧はその仕草も、その表情も、姿態の隅々までに淫蕩な気配を漲らせるようになった。

さくらんぼの唇からは幼い舌が物欲しげに踊り、蕩けそうに潤んだ瞳の流し目は妖艶で、危険な香りに満ちている。
ただ美しいだけではここまで注目を集めたりはしない。女装した碧の持つ魅力は、猛毒の淫花のそれだ。

遊歩道沿いには公園に面した店が並び、土産物や茶店の他に酒類を出すカフェ&バーもオープン・エアで店を開いている。
酒を飲む客の中には騒ぐ酔客、恋バナを咲かせる大学生から、果てはゲイのカップルまで、好奇の目を女装した少年に注ぐ。
好色な視線と、視られるという経験のない恥辱は、少年の何かにスイッチを入れた。
少年は今日のミッションを完遂するための作戦を開始する。

誘惑のポーズはより露骨に、突き刺さる視線を煽るぐらいに扇情的に。
ステップを踏みながらワンピースを踊らせて、腰を淫らにくねらせながら、唇を舐めての挑発。
振りまいた極上の魅惑が淫らな欲望となって少年に襲いかかるのにそう時間はかからなかった。

餌に食いついた男たちが誘い込まれたのは公園のざわめきから遠ざかった野外音楽堂。
誰も使っていない古い野外音楽堂の壁はひび割れ、清掃もされていない裏手には朽ちた段ボールや酒やコーラの瓶が転がり、まるで隠れ家のようにひっそりと静まり返っていた。
さらに奥の薄暗い場所は打ち捨てられた天井のない倉庫。そこに壊れた大道具が膝の高さまで積み上げられている。

プレタポルテのワンピースに身を包んだ碧は後ろを振り返り、艶やかな笑みを浮かべた。

そこには脂ぎった種馬のような巨漢と、タンクトップに胸毛のはみ出したフレディ・マーキュリーそっくりの筋肉男、そしてそのゲイ友らしき優男が、女装した碧を目の前に欲望に目を光らせている。
三人の「観客」を目の前に、碧の心は躍った。

碧は肌を大胆に露出した背中を向けたまま、少年特有の翼の痕に影を作り、ワンピースの裾をゆっくりと持ち上げた。
露わになって行く太ももはまるで子鹿のように愛らしくしなやかで、真珠を思わせる輝きを伴って暗がりに浮かぶ。

そして小さな、水蜜桃のような幼い尻を晒した。
少女とも少年とも判別の出来ない無垢な双丘は、まるで可愛らしい砂糖菓子。

男たちの間にため息と唾を飲み込む音が同時に響く。
碧は微笑んだまま瞳を伏せて、男たちに妖しい流し目を送りながら悪戯っぽい仕草で淫らな舌を踊らせた。
まるで何かを催促するように。

巨漢の男が34インチを超えるジーンズから不気味な陽物を引きずり出すと、片手でそれを扱き始める。
それは黒々と屹立し、禍々しく黒光りし、先端からは粘りのある先走りを光らせる。
そのオゾマシイ勃起に碧は瞳を見開き、驚いたようにポカンと口を開けて言葉にならない「ステキ」を口にする。
そして自分から巨漢の男に尻を突き出すと、悩ましげに両手の指を水蜜桃の双丘に這わせ、尻たぶをつかんだ。

そして、ため息と共に、ゆっくりと。ゆっくりと左右に拡げる。
そこには一点の穢れもない美しい花びらのような肉が露わになっていた。
仕込まれたローションがその花びらの中から漏れ、陽射しに輝く。
厭らしい指の動きはくねくねとうねる腰の動きに合わせ、肌に食い込み、肉壺の淫らな口は食欲に涎を垂らす。
それは連日の誠と男たちの攻めを受けて開花した淫具であり、男の白蜜を搾り取る食中花だ。

近づいて来る足音を聞きながら、碧はワンピースをたくし上げ、白く、輝くばかりの肢体を晒す。
少女のように腰がくびれ、薄い肌にはわずかに肋骨の膨らみが並び、その胸には淡い桃色の乳首が宝石のよう。
その絶品の躯から立ち上る淫蕩な気配は、閉ざされた密室となった廃倉庫の空気を加熱させた。


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