碧の序奏-2
壊れた大道具に両腕を伏せ、「立ちバック」の体位となって男を誘う姿は街角の娼婦。それも最悪の淫売。
普段のあどけない、無垢な少年の姿からは想像も付かない妖艶な姿態はたちまち男たちの欲望の的になる。
巨漢の男は吸い込まれるように、滾り、怒張した巨大な逸物を少年の濡れた淫門に当てがった。
醜く獰猛な逸物はゴムホース程もある太い血管を浮き立たせ、普通の男の腕をも凌駕する巨根は、愛らしい少年の桃色の肉にゆっくりとキスをすると、その聖域を押し開いていった。
男の巨根が少年のS字結腸の奥までを満たした時、碧の華奢な喉から漏れ出したのは澄んだ美しいボーイソプラノの嬌声だった。
「あああっ！あ、あっついのっ！」
媚びるように甘え、悦びに躯を震わせた碧は、躯の中に咥え込んだ太く硬い肉棒を締め付ける。
「おっきいっ！ああんっ、奥まで、奥までッ、いっぱいにしてッ、ぶ、ぶっとい、魔羅でッ！」
甘い吐息と共に漏れ出すのは挑発の淫語と卑しい欲望。その嬌態が巨漢の男の嗜虐心を煽る。
「子供を、お、犯してッ！酷くして、いいからっ！もっと、もっとおッ！」
巨漢の男は夢中になって、小学生男児という禁断の果実を刺し貫き、先走りを迸らせた。
「これ、犯罪だよね」
「未成年の淫交に児童虐待。これ撮れば児童ポルノもね」
優男は女のような華奢な指でスマートフォンを操作し、少年のアヘ顔と交接する肉を撮影する。
「ショタ物としてはお宝かも」
「んー、小児科の親父たちならいくらでも積むよ。これだけの別嬪さんだし」
「これ、誘い受けなの？」
「誘いショタ、淫乱ビッチの総受け」
風が木の葉を騒がせ、青空天井の倉庫にまだらの影を散らして白い華奢な躯と浅黒い巨体を青く染める。
碧は淫らに腰を振り、つぶらに光る小さな歯を覗かせて色欲の喘ぎ声を響かせる。
それは公園の野鳥園に棲んでいる極楽鳥の鳴き声に似ていた。
「そこっ！と、届いてるッ、ああああっ！そこっ、あああんッ！イイッ！」
碧はこの夏休みに、家庭教師の誠の部屋で誠も含め三人の男たちに凌辱された。
毎日、昼も夜もなく繰り返される輪姦。時には口と尻で同時に咥え、陰茎を啜られる禁断の淫交。
その小さな躯を男たちの白蜜で満たしながら、様々な口技と淫門の括約筋を鍛え、淫らな性技を躯に刻み込んだ。
そんな「教育」の果てに、碧はあどけない無垢な少年から、精を吸い尽くす「淫魔」にまで堕ちた。
そんな禁断の淫交を繰り返しながらも、碧は従順な生徒であり続けた。
教師の誠から与えられた今日の宿題は「課外授業」。
挑発し、誘惑し、肉を喰らう実技だ。
そして今、碧は自らを「餌」にして釣り上げた獲物の肉を卑しく貪っている。
その淫交に溺れながら、碧は課題を果たしたことに満足し、その紅く濡れたルージュを持ち上げて微笑んだ。
律動に合わせて喘ぎ半ば開いた口に、毒キノコのような怒張が触れる。
いつの間にか碧の打ち伏せた廃材の上に昇っていたフレディが、毛むくじゃらの陰毛の中から禍々しい男根を少年の頬に押しつけていた。
碧は驚きと混乱に潤んだ瞳を泳がせると、ローズピンクのルージュを開く。
中から差し出されたのは幼児のそれと変わらない幼い舌。
同じ年頃の少年ならこの季節、冷たい水色のアイスキャンディーを舐めているはずの舌は、熱く性の香りを放つ忌まわしい男根を這った。
「おい、しいっ、これ好きッ！カ、カラダの中に、ふ、ふたっつもっ！ステキッ！」
わずかな酸味と毒々しい甘さ。かつて汚く穢らわしかったそれは今、碧にとって極上のご馳走となって口腔を満たす。
尖った桃色の乳首を弄られながら、前と後から同時に串刺しにされる被虐感は、碧にとってこの上ないスパイスとなって躯を駆け巡り、その狂おしいスリルと興奮が下腹に張り付いた勃起により多くの血を注ぎ込んだ。
「アアッ？なにっ？だ、だ、だめええっ！」
口いっぱいに怒張を頬張っていた碧が突然悲鳴を上げ、瞬間、躯の芯が溶けそうな快感に脳が揺れる。
律動に揺れていた碧の陰茎を飲み込んだのは、フレディのゲイ友の優男。
経験の無い絶妙の口技は、碧の全身に高圧電流を流し込んだ。
「奉仕するゲイ」。
数え切れないペニスを扱ってきた手練れの口技は、まるで職人芸。
亀頭の裏の急所を攻め、陰嚢を、蟻の巣渡りをたどり、喉奥で締め付け、前立腺を刺激する全ての技が碧を転落寸前にまで追い詰める。
いつでもトドメを刺せるにも拘わらず、頂点の寸前でソフトな愛撫へとシフトするそれは、「生殺し」を果てしなく続ける地獄。
その襲いかかる稲妻のような快楽に碧は戦慄した。
同じ同時責めを誠の部屋で、三人の男たちに朝まで攻められた事もある。
でも、こんなのは初めて。
碧の後を犯す巨漢の腰使いも、フレディの乳首責めも、ゲイ友の舌使いも、誠や男たちとは違う。
これ、プロの人たちだ。
AV男優の性技とゲイのサディスト、そしてフェラチオの専門家。
「釣った」はずの男たちはその道のプロであり、「釣られた」のは淫交を刻まれたばかりの女装ショタ。
真っ昼間の、誰が来てもおかしくない野外での強烈なセックス。性奴を生け贄とする悪夢の饗宴。
そのあまりにも想像を超えた行為が碧のわずかな理性を粉々に打ち砕いた。