碧の晩餐-2
熱狂の狭間を揺らす異物。悪しき予感。
意識を手放しそうになりながら、碧は奇妙な違和感を感じる。
人の気配。
衣擦れの音と、オスの体臭。
影は一つ、いや、二つ。
「いやー、誠がロリになったのかと思った」
「え?ロリっちゃロリだろ、これ」
「ホント、事情を知らなきゃね。どっから見ても超マブイ美少女じゃん」
「どっちにしても法律違反だろ、これ」
「淫交でも幼児虐待でも小児性愛でもいいや、こんな美味しそうな肉、そうそうないじゃん」
碧の瞳が凍る。
そしてのしかかり汗を垂らす誠と男たちの間に視線を彷徨わせ、「どうして?」と訴えるように唇を震わせた。
「特別授業。追加の講師が二人」
誠はそう言い放つと、ことさらに強烈な突きを碧の内臓に叩き込む。
「あ、あ、ああッ、だ、だめッ」
碧はその肉棒を思わず握りしめるように絞り、肉の隙間から淫水を溢れさせた。口からこぼれ出た涎が首筋を這い、いやいやをするようにして華奢な背中を波打たせる。
「すっげえ淫乱でやんの」
「いや、これ、『ド』が付くだろ。『ド淫乱』とか『超淫乱』とか」
「ド淫乱の少年ビッチ。お尻フリフリしてチンポを貪る卑しいネコ」
「誠のお宝だ。遠慮無く頂こう」
「え?遠慮しないの?」
死神の鎌に雲の筋が横切り、ベッドの上の男たちの影は悪夢のように踊る。
「じゃ、俺この可愛いお口ゲット」
「ええー?穴二つじゃん。俺もう我慢出来ね」
「オードブル食ってろよ。バリ勃ちじゃん」
「ま、いいかっ。美味しそうだし。その代わり後でグチャグチャにしちゃうよもうっ」
「好きにしろよ。夜は長いんだし」
碧の目の前に突き出された怒張は悪夢のように強張り、オスの強烈なホルモン臭が匂い立つ。
火花の散るような愉悦に狂わされた碧が、その柔らかいさくらんぼの唇を開くまでそんなに時間はかからなかった。
「おーっ、狂い舐めっ」
「すっげえなこれ。MDMA飲ませた女より凄えんじゃね?」
「身体の中に二本入ってるってどういうんだろ?」
「今日は三本試してみっか」
「うっわーっ、鬼畜っ」
あぶれた男が碧の陰茎にしゃぶりつき、丸呑みにされた碧の分身はチョコレートのように溶けた。
躯の中心に打ち込まれる快感と陰茎の蕩けるような愉悦に加え、口で奉仕する被虐感がないまぜになって、碧の理性や感情を奪い取る。
口から淫門までを刺し貫かれ、最も敏感な器官を翻弄されながら、碧は食中植物のように肉棒を喰らい尽くした。