ま-2
自分自身に苦笑いをして、抱かれた腰に置かれた手に
導かれるままに三浦さんのマンションの中に入って行った。
無言の空気は、部屋のドアが閉まったとたんにぷっつりと切れ
「真実ちゃん」
優しい呼び方とは裏腹に私をとらえて離さない。
「真実」
その呼び方は愛しさが身体中に伝わってドキドキする。
こんな風に、甘く―――
甘く名前を呼ばれたことなんか、ない。
その感情に気が付いて、マズイと思う暇もなく
キスの嵐を唇に降らせた。
「なんも考えんな」
私の気持ちを見透かしてるのか、このオトコは・・・・
舌を強引に私の口内に押し込んで舌と舌を絡ませて
優しい指先が首筋を愛撫する。
閉じることのできない私の唇からは
だらしなく唾液が透明の糸を引き
その唾液さえ、三浦さんはなめとった。
首筋を愛撫していた手を放し
そのあとを唇が追う。
耳たぶの下から、鎖骨まで舌を這わしながら手が服の中に入ってきた。