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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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話し合い-3

ご飯を食べてる時も
1人で風呂に入っていた時も
タクミの心は落ち込んでいた。

が、ちづるにお腹が痛いと
嘘をついた日の事を思い出す。

これ以上、自分が惨めになるのが
嫌だった。

情けない顔を見せたくなかった。

タクミは
いつもの自分を思い出しながら
普段通り振る舞った。

別々に風呂に入り終え、
タクミが先に寝室に行く。

ちづるも
少しの家事と歯磨きを済ませて
リビングの
灯りを消して寝室へ行く。

タクミは布団の中で
片手で頭を支え起こし
男物のファッション雑誌を見ていた。

パジャマ姿のちづるは
タクミの隣に敷いてある
布団に入る。

ちらりと、
雑誌を見ている
タクミの背中を見つめる。


「、 、 、 、、」 



黒い部屋着を着ている
タクミの背中が、
いつもより大きく感じる。
無性に甘えたくなるが
雑誌を読んでいる邪魔をしたくない。

自分の掛け布団を握りしめながら
ゆっくりと静かに
タクミの背中に近づく。

「 、 、、 、、  」


タクミが、
自分がすぐ後ろに居る事に
気がついているのか
気がついていないかは分からない。

そのまま鼻から息を吸い込んで
匂いを嗅ぐ。

息の音をさせないようにして
匂いを何度も嗅ぎ
この場所に居心地の良さを感じていた。

静かにうずくまって目を閉じる。

しばらくすると、
パタンと雑誌を閉じる音がした。

タクミは仰向けになりながら
万歳をして伸びをしようとする。
両手ををあげながら
ちづるを見て言う。

「 ゎ、
  そこに いたんだ 」


「、、、、、うん。」


「、、電気消すね。」


タクミは
枕元にあるリモコンを持つと
灯りを消した。

豆電球の灯りになる。

目を閉じたタクミに
ちづるが言う。

「、、、、タクミ君 」


「、ん? 」


「もっと、くっついていい?」


「、、、、うん。」



タクミは両手を、
自分の頭の下に入れていた。

ちづるは
自分の枕をタクミの枕に
ピッタリとくっつけ
めいいっぱいくっついて
タクミの方に身体をむけて
丸くなる。

タクミは思わずちづるの頬に
手を伸ばし撫でて、静かに言う。


「、、、俺が、好き?」


「 ぇ? 、、、うん 」



「 ふーーーん、、。
 ぁ、でも今日、
 ちょっと疲れたから〜 
   エッチ、出来ないかも。」


「 ん? 、、うん、、
  、、、、 、。
   ってゆうか、私 、、 」


「 ん?」


「、、、前も言ったけど。
 そればっかじゃ ないから 」


「、 、 、、ふふっ 」



ちづるは、
目を閉じて静かに話している。
タクミは
そんなちづるを見つめている。

ちづるが言う。


「、、こうやって、、、
 一緒に、居れるだけで、、」


「 ! えぇ〜〜〜?
     なんか、、、 」

「 ?」


「 うさんくさっ 」


「、!? 」


ちづるは、
パチッと目を開けた。
タクミは続けて言う。


「ちづちゃんがそれ言うのって〜
 なんか、うさんくさいよ〜 」


「、、なんで?」


「無理しないで、いっすよー?
 俺はさぁ、、
 性欲のはけ口?的な感じで。
      別にいいし。  」



「! 、、そんな 〜っ 」


「 、、、 んー?」


「そんな風に、、
    私、思ってない 」


「んーーー、、はいはい。」


タクミの態度が
なんとなく意地悪なように感じる。

タクミが言う。

「おやすみのキス〜
    しよっか? 」


「 ぇ? 、、、 ぁ 」


タクミは
ちづるに覆い被さりキスをする。

舌が入ってきた。

口内をかき回される。
ちづるは思わず悶える。


「〜っ  んっ、、んん 」


するとタクミはキスをやめて
ちづるから離れ、仰向けになり言う。


「おやすみ〜。」


「 ぇ? ぁ 、、うん。
 おやすみ、、なさい、、。」


それからしばらくして
先にちづるが眠りに落ちた。

その後でタクミも眠った。


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