桜と桃子と…-4
「えっ?お兄ちゃんの!どうしてお姉ちゃんがそれを持ってるの?」
大地は高校1年。桃子にとっては弟で、桜にとっては兄だった。大地は思春期の難しい時期に入ってから、姉と妹に少し距離を取り始めていた。そんな状態なのに、大地がこんなDVDを桃子に貸すとは桜には思えなかった。
「え〜とね、大地の部屋からこっそり持ち出したの」
「えっ?お兄ちゃんの部屋に入ったの?どうしてそんなことしたの?」
桜の声が大きくなったのは、内気な姉の大胆な行動に驚いただけじゃなかった。
「ど、どうしてって言われても…」
いくら打ち解けたといっても、桃子には答えられなかった。しかし、そのモジモジした桃子の様子に、桜はピンと来るものがあった。
動画の中で【お姉さん】の登場以降、桃子が、胸を激しく揉みしだきながら派手に身を捩り、喘ぎ声が顕著に大きくなったことを桜は思い返した。
「そういえば、DVDに【お姉さん】が出てきたところで凄く興奮してたけど、お姉ちゃん、もしかして〜」
桜はきつい目をして桃子に詰め寄った。
「さ、桜だって、エッチしてたのが兄と妹だってわかってから、凄く興奮してたじゃないの!桜の方も【もしかして】だよ」
桜の圧力にタジタジしながらも、解放された桃子は強かった。同じ秘めたる空間を共有したことで、桜に対する遠慮もなくなっていた。
「うっ…」
思いもしなかった桃子の反撃に一瞬たじろいだが、桃子の今の言葉で桜はそれを確信した。
(【桜の方が】じゃなくて、【桜の方も】っていった…)
桜はもう詰め寄るような言い方はしなかった。
「お姉ちゃん、今【桜の方も】って言ったけど、お姉ちゃんもお兄ちゃんが好きなの?」
桜はストレートに聞いた。
「そんな聞き方をするということは、やっぱり桜もなのね」
「うん…」
恥ずかしげに桜は頷いた。
「さっきも大地のことを考えながらオナニーやってた?」
「うん。お姉ちゃんもでしょ」
「うん」
もう隠しても仕方がなかった。桃子も素直に頷いた。しかし、初めてそれを認め合った2人の間には、当然のように気まずい空気が流れていた。
それに耐えられなくなった桃子は、場の空気を変えるために、桜のような明るい声でいった。
「そ、そうだ!大地ったら、他にもエッチなモノ隠してたのよ」
「えっ、そうなの。どんなやつなの?」
空気が変わることを歓迎した桜は、桃子の話の流れに乗ることにした。
「DVDの他にエッチな本とかもあったよ。見に行く?」
桃子は妖しく微笑みながら、少し上目使いで聞いた。
「行く行く」
楽しそうに同意した桜は、直ぐに大地の部屋に行こうとして立ち上がった。桜の股間の位置が桃子の目の高さになった。
「やだ、そんな恰好で行くの?」
桃子は、桜の下半身だけむき出しの状態を指摘した。拭きかけのウェットティッシュが、桜の卑猥な割れ目からはみ出していた。
「やだ、恥ずかしい。じゃあ、恥ずかしいついでに全部脱いじゃえ」
桜は挟んだウェットティッシュを抜き取ると、上着も脱いで全裸になった。呆れ顔をしていた桃子だったが、直ぐに吹っ切れた。
「そうね。お尻だけ裸の方が恥ずかしいよね。桜にサービスしてあたし全部見せちゃおうっと」
桃子も着ている物を全部脱ぐと、姉妹は自然とお互いの身体を見比べた。
「桜、おっぱい大きくなったね」
桃子が桜の硬くなったままの乳首をツンツンと突っついた。