公衆便所-1
廃墟からほど近い場所に大きな公園がある。春には花見で賑わい、昼は家族連れをよく見かける公園は、夜にはひっそりと静まり返る。八時以降は門が閉まり立ち入りが禁止されるのだから当然だ。
「んっ、あっ、あっ」
しかしこの公園の誰も入らない雑木林の奥の奥、なぜか突然現れる公衆便所は、知る人ぞ知る有名なスポットだった。
「あぁ、噂は当然だったんだねえ。でる、でる!」
「んぐ、んん!?」
腰を振るサラリーマンの性器を口に突っ込まれた香奈は、溢れる精液を受け止める。
「ふぅー、口便器五千円か。安いなあ」
「終わりましたかー?」
改造され二つ繋げられた個室トイレの外から聞こえてきた男の声に、香奈の肩が竦む。サラリーマンは香奈の口にギャグボールを嵌めると、一旦外に出た。
「ねえ、セックスは幾らだっけ」
「ゴムあり一万」
そのやり取りに香奈は脚を閉じなみだを流す。
トイレの中に便器は無い。個室トイレの中、ただの床に布団が敷かれ、ポールが一本だけたっている。
ポールと両手を鎖付きの手錠で香奈は繋がれていた。
便器は無いといったけれど、それは誤りだ。便器はあった。
「香奈ちゃん、頼むよ」
容易に脚を押し広げられ、下着をつけていない制服の中に男の腰が入ってくる。
身体の中に入ってくる肉棒に、香奈は呻いた。
パンッパンッパンッパンッ
ここは精液便所だった。便器は不良グループに捕まり連れてこられた哀れな少女。使うのはそれを金で買う下衆達だ。
ビュルッ、ビュルル
「うっ、うー、あぁ、嫁とは全然違う。よかったよ香奈ちゃん」
サラリーマンは香奈の肌で性器を拭くと、使用済みのコンドームを適当に捨てる。
「はい香奈ちゃんお疲れー、アソコ拭いてあげるからねー」
「うっ、うう」
「今日だけで十万いくかな。事前に調べてるから病気にはなんないから安心してね」
香奈の性器を拭いてきた男の手つきが変わってきたことに香奈はギュッと目を瞑る。
「やりたくなっちった」
ズプッー!!!!
個室トイレの中に手錠が擦れ合う音と肌と肌がぶつかる音が響く。
処女を奪われた香奈は、男達に売春を強要されていた。