017.『今後の方針(1)』-4
道明寺 晶
「この、首の絆創膏……のようなもの。
秋尾もこれをしてただろ?
恐らくだが…………超小型爆弾とか、そういった類いのものが埋め込まれてるんだ。
それで、ルールを破ったり、とにかく犯人共の異にそぐわない行動をした場合、頸動脈が切れて死ぬ仕組みだろう」
和歌野 岬
「…………それじゃあ……ダメじゃない……」
道明寺 晶
「そうだな…………」
筒井 惣子郎
「……アキラ……考えがあるって言ってただろう?
それは、なんだったんだ?」
道明寺 晶
「ああ、大したことじゃないが。
このゲームにはひとつ落とし穴があってな」
乃木坂 朔也
「落とし穴…………?」
目黒 結翔
「な、なんだ、それは!?」
道明寺 晶
「ここにいるのは16人。
ってことは…………割れるんだよ、票が。
例えば、俺と朔也が互いに投票したとする。
残りの14人は、俺と朔也に、それぞれ均等に7票ずつ投票するんだ。
すると、一人8票で決戦投票だ。
決戦投票でも7票ずつ投票すれば……」
筒井 惣子郎
「なるほど……、少なくとも処刑は避けられるってことだな」
道明寺 晶
「処刑だけじゃないぜ? 襲撃も同じだ。
幸運なことに用心棒がいる。
あらかじめ襲撃先を決めておいて、用心棒に守らせるんだ」
有栖川 直斗
「…………襲撃失敗」
間宮 果帆
「そうか、それなら、永遠にゲームが成り立たないんだな」
白百合 美海
「た、確かに…………、
良かった、それなら、こんなことしなくても!」