復縁-5
「魔女ね。」
「或いは貞子か。」
巴ちゃん、一条君にも相談する為、巴ちゃんの家へ彼と出向き。
「でも悔しい事にアイツの言う通りね、本当はこの世の無き者にすれば解決するんでしょうけどそれだと捕まって、あんな奴の為にって事になるし。」
「きっと地獄でほくそ笑んでいるに違いないね。」
「かと言ってそのままにしておくとまたいつ何をしでかすか、もし仮に暫く何もしてこなかったとしても落ち着かないし。」
「はぁー、これが刑事ドラマか何かだったらとっくに殺人事件だ。」
「どうにかならないの?」
「まぁまちたまえ、今良いアイデア考えるからアリバイ工作とかじゃなくてね。」
「うーーん。」
「……。」
二人も巻き込んでしまった、でもこんなの難しいよね。
「やっぱ、説得するのが一番じゃないかな。」
「説得、ねぇー。」
「蓮、何言ってるのよ、そんなの無理に決まってるでしょ、あんな性悪女。」
「じゃー殺すの?そんなの現実的じゃない、かと言って放置も今後の二人の為にも悪影響が出るし。」
「いや、でもー。」
確かに、彼の言い分は最もだ。
「僕も、それが一番良いと思う。」
「小鳥遊君!」
「私も、殺すなんて簡単に言うけど。」
「若葉まで、……じゃどうやって説得するの?もうやめてケロって?」
「昨日も風馬君同じ事言ったけど無駄だった。」
「でしょーね、説得ってのも分かるけど、強引な消去法でしかないような。」
「彼女は元々僕の事が好きだった、けど別の人に盗られた。」
「それだけじゃない、今までの経路を辿っていくと人の純粋な恋心を利用しそして思いっきり裏切った、彼女が恨み言のように言った事そのまんまだけど。」
「……それじゃー何、小鳥遊君アイツを付き合っちゃうの?勿論本気じゃなくとも。」
「それはしない、だってそんなの若葉ちゃんを捨て別の人に浮気している事に変わらないもの、幾らこれ以上悪さをさせない為の芝居だとしても。」
「それが最善の方法なら、私我慢する、平気だよ。」
「平気な訳ないでしょ!そんなの幾らただの演技だ、もう少しの辛抱だと自分に言い聞かせたって苦しいに決まってる。」
「風馬君…。」
「結局それじゃ彼女の為に君を傷つける事他ならない、そんなの絶対嫌だ。」
「…まっ、仮にそれをしたってああいう人間なんだから、要求を呑んだ所ではいそうですかと諦めてくれるとは思えない。」
天気も良く、窓から日差しが刺す中、長々と作戦を練る私達。
「……で、結局どう……説得する訳?」
「それは…。」