014.『役割と処刑方法(2)』-3
有栖川 直斗
「なあアキラ、お前の考えってのを聞いてもいいか?
さっき言ってただろ?」
道明寺 晶
「まあ、待てよ。まずは施設を探索しようぜ?
…………少しでも、落ち着ける場所に移動したいしな。
ここは空気が悪い」
乃木坂 朔也
「確かに」
本堂 空太
「さっきの続き?」
道明寺 晶
「ああ。だがその前に……、
野郎共、ちょっと来てくれ」
筒井 惣子郎
「ああ」
本堂 空太
「な、なに?」
道明寺 晶
「たぶん、あれが例の道具だと思うんだが……」
竜崎 圭吾
「お……おい、おい……」
小田切 冬司
「…………劇薬、……日本刀、ナタ……っ、」
有栖川 直斗
「ハンマー…………に、警棒か?」
道明寺 晶
「スタンバトンだな。先端から電流が流れるようになってる。
謂わば、警棒とスタンガンがセットになったやつだな」
乃木坂 朔也
「それに……これは、ロープか……」
道明寺 晶
「ああ。見ろよ。あそこに括れるようになってる。
本来『人狼ゲーム』は処刑することを、『吊る』と言うんだ。
間違いなく意識してるだろうな」
本堂 空太
「だったらなにも、こんなに色々用意しなくても……」
道明寺 晶
「より凄惨にするためだろう」
千景 勝平
「………………」
目黒 結翔
「くっそっっっ!!」
乃木坂 朔也
「………仕舞おう、こんなもの」