ヌードモデルになれますか?-4
ほぐし終わって、いよいよ描画となった。
ポーズは、ベッドに寝そべる百合子と、ベッドに座る私。
百合子の腰に布が掛けられた。なんのために無毛にしてるんだろう。不思議だった。
私は座るといっても、膝立ちであり、正面からだから、乳房も恥毛もそのまま観察できた。
おっぱい、少し小さく描くわね。ごめんね。
画家はそう言って筆をとった。
暖房の利いた部屋、素っ裸が気持ちいい。
恥ずかしいとか全然思わなかった。
自分の裸を気に入ってくれて、絵に残してくれるのだから、嬉しくないはずがなかった。
――まあ、レオタードは恥ずかしかったな。お尻だったし。
◆
キャンバスには緻密な下絵ができていた。
色つけにはモデルはいらないという。
裸の仕事は終わった。
◆
私と百合子はガウン姿で控え室がわりの百合子の部屋に戻り、もとの服を着るはずだったが、
ガウンを脱ぎ、ショーツ一枚になった私に、全裸の百合子がからみついてきた。
セックスってどんな感じなの、とストレートな質問をしながら、私の胸を揉み、お尻を触ってくる。
愛撫が足りなかったか?
しかたない。
私は百合子をベッドに横たえると、私もショーツを脱いで、処女を組み敷いた。
とはいえ、女である私には、真のくさびを打ち込むことはできない。
どれだけ恥ずかしい形にされるかを、まず教えた。
私の指を受け入れる、女性としての器官。
ごく浅い挿入だが、わずかに痛みを伴うらしい。裸身が脈うった。
「あ、ああっ」
声が出るのを恥ずかしがっている。
処女とは厄介なものだ。
恋人が優しくも決然と破るまで、保存してやらなければならないとは。
同じ女として、気持ちいいやり方はいくらでも知っているのだが。
もどかしかった。
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(終わり)