オマケ:【O−CLUB】製品開発奇譚-5
「ああん、やめないでよぉ…」
美弥子は文句を言ったが恵子はそれどころではなかった。普通の油性ペンキでも、これだけ擦れば少しは色が落ちるのに、美弥子の肌に塗られた色は一向に落ちなかった。
「そんなこと言ってる場合じゃないよ。全然色が落ちないのよ」
焦った恵子の目からうっすらと涙が浮かびあがった。
「うふふ、成功ね。直ぐに落ちたら、海水の中でおまんこできないからね。せめて、フィニッシュまで楽しませてもらわないと」
恵子の焦りを他所に、美弥子は実験の成果を喜んだ。
「でも、このまま真っ黒なおまんこだとヤバイよ。お母さんのカリスマ性が無くなっちゃうよ」
「いいのいいの、元々そんなの無いんだから」
あっけらかんとして言った美弥子は説明を始めた。
「これはねイカスミが原材料なの」
「イカスミって、イカスミパスタのイカスミのこと?」
「そうよ、それ以外の材料も人が口に入れても安全な自然界のモノだけを使ってるのよ。だから人体にも安心して使えるのよ。色んな酵素を混ぜ合わせて、水や空気を浸透させながらも、抜群な耐久性を保たせたの。凄く苦労したんだから」
「でも、耐久性がいいってことは、いつまで経っても色が落ちないってことじゃ…」
自慢げに話す美弥子に、恵子は恐る恐る聞いた。
「そうね。石鹸で擦ったくらいじゃダメかもね」
「じゃあ、どうするの?このままお母さんのおまんこが真っ黒なままだったら、あたしイヤだよ」
「うふふ、大丈夫よ。冷蔵庫の中に小瓶があるから取ってくれる?」
恵子は背中にあった小型冷蔵庫に振り向くと、中から液体の入った茶色の小瓶を取り出した。
「これでいいの?」
「そうよ、それをあたしのおまんこに塗ってみて」
言われた恵子が小瓶の蓋を開けると、辺りに慣れ親しんだ香りがふわっと漂った。
「あれ?この匂いって…」
驚いた恵子は小瓶に指を突っ込み、絡み付いた粘りけのある液体の匂いをクンクンと嗅いでみた。
思った通りの匂いがした。恵子は試しに指に付着したそれをぺろりと舐め取った。
「やっぱり!これって精子じゃないの!」
「そうよ、昨日の忠くんの精子なの。飲まないで貯めてたの。新司さんのも混じってるよ」
「道理で。二人の味がするわ」
うっとりとした恵子は、もう一度その味を楽しむために、小瓶に指を突っ込んだ。
「あっ、せっかくあたしが我慢して貯めたんだから、飲んだらダメよ。指はしゃぶらずにそのままおまんこを擦ってみて」
残念そうな表情を浮かべた恵子だったが、美弥子に言われたとおりに精液の付いた指でクリトリスを擦ってみた。すると恵子の表情が、みるみる内に驚愕の表情へと変わっていった。
「なにこれ?ウソみたいに色が落ちるよ」
「そうでしょ。唯一、精子だけがこの塗料の溶剤になるの。だからフィニッシュを迎えるまで海の中でおまんこしても大丈夫なの」
「へ〜、凄い開発だわ」
感心した恵子は、美弥子のクリトリスから淫口の中で、そして肛門へと精液を塗り広げて塗料を落としていった。
「はあ…はあ…、ま。まだ、途中だけど仕上げを頼むわね」
それだけで、美弥子の言いたいことを恵子は理解した。
恵子は美弥子の股間に顔を埋めると、塗料と精液の混じったヌメりを舌で舐め取った。
「おいしいー!なにこれ?イカスミの風味と凄く合ってる」
恵子は目を丸くして、顔をあげた。
「うふふ、そうでしょ。味には一番拘ったんだからね。おまんこの後の〆の一品にもなるでしょ」
「それよりも、これなら、ごはんが何杯でも食べれそうだよ」
恵子は関心しながら、美弥子の肛門の回りの液体を拭い取り、それを口に入れて豊潤な味と香りを味わった。
「ああん、あたしにも頂戴」
美弥子はそういいながら、娘の唇に口を重ねた。
通常なら、こんな塗料を開発する場合、設備の整った研究室で実験を繰り返し、完成までに何年も費やすはずだが、美弥子は構想から僅か3日でこれを完成させていた。
それは美弥子の子宮に宿ったエネルギー生命体の【光】が、それとなく美弥子に材料の配合を伝えていて、美弥子はそれを【閃き】として、頭に浮かんだ配合のまま作っていた。
勿論、そのアイデアは美弥子が考えたモノであり、【光】はその独創的なアイデアの補助をしたに過ぎなかった。
こうして【O−CLUB】は世界的企業へと発展していくのだった。
おしまい。