004.『曖昧な記憶』-2
筒井 惣子郎
「そうだったのか……。
目黒はどうなんだ? なにか覚えてるか?」
目黒 結翔
「全っ然覚えてねーよ!
クラスの連中とゲーセン行こうって話してたとこまでだよ」
筒井 惣子郎
「そうか……」
七瀬 和華
「わ、わたしは、お買い物の途中だった。
今日は妹の誕生日だったから、早く帰ってお祝いしてあげなきゃって、急いでスーパーを出たの。
それから……覚えてないわ」
筒井 惣子郎
「そうか……」
小日向 花菜
「うちらも、買い物の途中だったね」
和歌野 岬
「ええ。……でも、ごめんなさい、
わたしは覚えてないわ」
小日向 花菜
「そっか。うちらは、駅ビルで買い物しててさ、地下の自転車置き場まで戻って、そこだった。
サキが……最初にやられて……。
ごめんね、あたしが着いていながら」
和歌野 岬
「花菜、謝らないで」
佐倉 小桃
「あたしは……自宅だった。
お風呂に入ろうとしたところまでは覚えてるわ」
乃木坂 朔也
「アキラ」
道明寺 晶
「ああ。俺と朔也もそうだった。俺の部屋だ。
……直斗、お前も来る予定だったんだぜ?」
有栖川 直斗
「そうだったのか……じゃあ、その途中で」
道明寺 晶
「恐らくな」
……………………。
【残り:16人】