002.『16人』-1
(まず、俺、本堂 空太(ほんどう くうた)。
16歳、高2。あと3日もすれば17歳になる。
人にはのんびりしてるやら、ほんわかしてるやら言われるけど、自分で言うのもなんだが割と毒舌な方だ。
それなりに人付き合いは上手い方だと思う。こんなキャラだからか、いじられることが多い。
けど、とにかくなんの特徴もない、平凡な男だ。
そして、果帆。間宮 果帆(まみや かほ)。
同じく高校二年生の17歳。
取っ付きにくい感じの、スレンダーな美人で、俺の彼女だ。
なんでこんな凡人の俺とってくらい綺麗な女の子だが、男勝りで口が悪い。
でも、本当は不器用で優しい女の子だ。所謂ツンデレ。そんなところが結構可愛かったりする。
一年くらい前に果帆の方から告白されて、付き合うことになった。
中等部時代から仲は良かったが、綺麗すぎて俺なんか相手にしないだろうと思ってて、恋愛対象としては見てなかった。
今は、とても大切な存在だ。
そして、白百合 美海(しらゆり みみ)。
校内一とも言われるくらいの可愛らしい、正統派美人で、学園のマドンナ的存在。
明るくて可愛い、親切で優しい、美人でスタイル抜群、なのに気取らない性格、と非の打ち所のない女の子で、果帆の親友。
反面、どこか儚げな一面があって、数多くの男が彼女のためなら死ねるとほざいているのを俺は知っている。
例えば、アキラや朔也、目黒なんかはその代表だ。
白百合自身は、半年前くらいからアキラと付き合い始めた。
今まで浮いた話がなかったので、果帆の彼氏としては、幸せになってほしいと思う。