明日もきっと-1
「ちょっと、あたしのいちご大福食べたでしょ。」
「ああ、確かに食べた。」
「なんで勝手に食べんのよ。」
「お前だって、俺のコーヒーゼリー食ったべや。」
「無性に食べたくなったから。」
「そんなこと言って…。」
「だって、あたしは裏に名前書いといたもん。」
「食べてから気づいたんだから、しゃぁねーべ。」
「ありえない。あんなにでっかく書いといたのに。」
「見ようとしなかったから、見えなかった。」
「最低ー。」
「お互い様だろが。」
「出てって。」
「はいよ。じゃぁな。」
そういって出て行った。
追いかけはしない。
だって、あいつは来る。
明日来る。
右手にはいちご大福を2つ入った箱を持って。
そして、あたしは待つ。
コーヒーゼリーを2つ冷蔵庫で冷やして。
じゃぁ、しゃぁないから、コーヒーゼリーでも買ってくるか。
明日はいちご大福とコーヒーゼリーを一緒に食べることになりそうだ。
あんまり合いそうではないけれど。