遠い想い-1
深夜、携帯で友達との会話中…
「佳奈さぁ…まだアイツ…ユウキの事好きなん?」
突然の友達の発言に携帯を落としそうになる。
「分からない」
自然と出た5文字。何故『好きじゃない』って言えないの…?
「何〜?ユウキ、彼女でもできたの?」
何聞いてんだ?アタシ。
「わかんねぇ〜でもアイツの事だ。いるだろ?」
………。
一瞬全てが止まった気がした。なんで胸が痛いんだろう…なんで視界が滲んで来るんだろう。声が出ない。
「…佳奈?」
「……ゴメン。」
私は携帯の電源ボタンをゆっくり押した。
泣いた。
声が出ない。
喉の奥が熱い…何か詰まってる気がする。
苦しい
苦しいよ…
『なんで…』
私達はもう終わったのに…もぅ…振り返んないって決めたのに。
涙が落ちると同時に圧縮してた気持ちが弾けた。
まだこんなに想ってる。
あぁ…まだこんなに好きなんだぁ…。
ゴメンなさい。
こんなに好きになってごめんなさい。
まだ…
あなたが好きです。